ほぼ足りてまだ欲 その先

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七五三

 今日は上々の天気で、昨日のまるで台風のような雨風とはうって変わって行楽日和だ。本当の七五三はもう通り過ぎちゃったけれど、この時期のこんな天気のよい日曜日は七五三にはぴったりだろうなぁ。
 うちの娘が5歳の時だったのだろうか、振り袖の着物を近所の美容院で借りて着付けて、お化粧までしてもらってうちの実家のオヤジ、オフクロに挨拶にいった。
 今朝、その思い出話をしていて、娘があそこの犬のおかげで私は犬が苦手になったのだという。シーズという毛だらけの犬をオヤジが飼っていて、我が儘放題にしていたものだから(唯一のいうことを聞く相手だったからなぁ)娘に飛びつく。
 その時も、着物姿の娘に飛びついた。そうしたら娘がこう云った。「やめてよぉ、これは借りた着物なんだからぁ〜」。多分着付けて貰いながら「汚さないように気をつけるんだよ」と母親からいわれたに相違ない。
 するとそれを聞いてうちのオフクロが涙をダシながら娘を抱いて「この子は可哀想に、着物を買ってやれば良かったわねぇ」といったのだ。
 今になって娘がいう。あんな一度しか着ない着物を買うなんてとんでもないねと。その時はなんだったのか判らなかったと。