ほぼ足りてまだ欲 その先

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誰が悪いのか

携帯音で演奏中断、平謝り NYで2日間眠れず
 【ニューヨーク共同】米名門オーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニックのコンサートで携帯電話のアラーム音を切らず、演奏中断のハプニングを引き起こした男性が「本当にひどいことをしてしまった」と指揮者らに謝罪した。13日付の米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。男性は後悔の念で2日間眠れなかったという。
 大のクラシック好きという60~70歳前後の男性は、二つの会社を経営するビジネスマン。使い始めたばかりのiPhone(アイフォーン)をマナーモードに設定していたが、演奏中に目覚まし時計機能のアラーム音が鳴り始めた。(2012/01/14 09:19 共同通信

 当然の如く、ここに書かれた高齢の男性が悪いに決まっている。自分が制御できないようなものを嬉しがってこんな微妙なところに持ってくるんじゃない。しかし、彼は相当に悔いているに違いない。コンサートでこんな事態を起こしちゃいかんと思っているからこそ、電話はマナーモードにしてきたということであろう。ところがギッチョン、そっちには気を遣ったにもかかわらず、目覚まし時計設定があるとは思いもつかなかったということなんだろう。
 気がつかなかった利用者が悪いに決まっている・・・だろうか。
 これはただ単に設定ができるか、できないかという話なんだけれど、問題はそこにある。旅行にいって様々な施設を見学に訪れると必ず直面するのが「写真は撮っても良いが、フラッシュは焚くな」という制限。通常の場所だとそれほど直接的な被害が及ぶことが眼に見えて見えないところにも問題はあるけれど、対象が動物だったりするとこれはかなりシリアスな問題となる。フラッシュの設定をautoにしている人がかなりいて、そういう場合に本人の意思とは別にフラッシュが焚けてしまったりする。こっちの問題も使っている人が悪いに決まっている・・・だろうか。

 もちろん、使っている人間が自分が使っている道具を把握できていないのは理屈なしに悪い。しかし、そういう事態が起きないように設計する、という行為がもはやメーカーには求められるのではないだろうか。初期設定ではアラームが鳴らないようにデザインし、フラッシュが自動で焚けてしまわないようにデザインするという姿勢が求められるのではないのだろうか。
 携帯電話のカメラが盗撮を避けるためにシャッター音が鳴るようにデザインされた位なんだから、それぐらいのデザイン変更は簡単にできるのではないのだろうか。