本屋に行くといわゆる右翼系雑誌、つまり産経の正論だとか、PHPのVoice、花田紀凱のWill、諸君(あ、なくなっちゃったか!)なんてところがしきりに「怪しからん韓国」キャンペーンをここぞとばかりに張っている。
「韓国よ、いいかげんにせんか!」「さらば反日韓国」やらの連発で、かつての暴支膺懲を彷彿とさせる。まだあれから70-80年しか経っていないんだから人間なんて簡単なものだ。今度は暴韓膺懲と二本立てだ。
彼らの主張をそのままにしていくと、もうこの解決には戦争しかないわけで、直ちに尖閣に自衛隊を正に自衛するんだから駐屯させ、基地を築き、近づく者があれば片っ端から拿捕をし、牢屋に閉じ込め、すぐにも核を持ち込んで対峙しろということになるのだろう。それが男で、それが国防で、それが天皇を戴く神国日本のあるべき姿だ、ということらしい。
と、同時に竹島には攻め込まなくてはならないわけで、両方いっぺんに手を出さないと理屈が合わん。
両国とそれぞれ対峙するだけの力がわが自衛隊にあるのだろうか。韓国は徴兵制が敷かれていて、若者たちはその徴兵に戦々恐々としているし、ストレスを放出する場が正にやってくるのだろう。こっちも隊内でのいじめや暴力が話題になるくらいだからストレスが溜まっていて、そのはけ口として良いチャンスになるのだろうか。
いやいや、今時の戦争がそんな肉弾戦を意味するはずがない。遠くからドッカンドッカンとたたき込み、空からえげつない武器をたたき込むのだろう。相手が中国と韓国だと資源が供給されなくなる恐れはないか。いや海路を断たれる可能性はないのか。タンカーやばら積み船を攻撃されたら、燃料、食料、資料が入ってこなくなるのではないのか。一体一戦交えたらどれくらい持つだろうか。この際、もう一度山本五十六元帥にお伺いを立ててみるか。「半年は暴れてみせる」とまたいってくれるだろうか。
そんな時がすぐに来る可能性が高い、いや怪しからん!のだからすぐに来るわけで、直ちに防衛予算をがつんと増やして戦力を増強しなくてはならない。徴兵を開始しなくてはならない。さしあたって、人数の多い、そして暇になってきた団塊の世代を選抜しよう。彼らの中には、さんざんぱら「自分たちの世代の力」を豪語してきた輩がいくらもいる。ましてや金にあかせてジムに通い詰め、「肉体年齢はまだまだ負けないよ」と言いたい放題の輩が午後遅くの街中に行くといくらもいるじゃないか。
さぁ、安倍晋三だってまだまだ57歳だ。いけるぞ、君だって!今こそお国に捧げる大チャンスだ。
本当にそうするのか。