ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

甲状腺だけじゃない

 NHK ETV特集「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告」「第2回 ウクライナは訴える」を見た。これは再放送なんだろうか。だから、夜中に放送しているのだろうか。
 「ウクライナでは、強制避難区域の外側、年間被ばく線量が5ミリシーベルト以下とされる汚染地帯に、事故以来26年間、500万人ともいわれる人々が住み続けている。」という事実にまず驚かされたし、「原発から140kmにある人口6.5万人のコロステン市」では除染も景気の悪化から途中で終わる結果となり、その後も人々はそのまま暮らしているという。
 子どもたちの甲状腺癌の発症は国連でも放射能汚染と関連があるとようやく認められているけれど、子どもたちに非常に顕著に見られている他の病気についてはその因果関係があるとはまだ国連科学会も認めようとしない。認めようと認めまいとどんどん病気が明らかに増加している。日本の政府も科学会もそのまま国連の見解を踏襲して、被曝量を設定している。
 これでは国民という人間の健康を守る国家ではなくして、ただ単に国際的環境から逸脱しない国家という機能しか果たしていない。そういう視点に晒されながらも、事故から25年目の国としてのチェルノブイリ報告書で病気の増加は明らかに放射能汚染によるものだと記したウクライナにわが国は呼応しなくて、どうするというのだろうか。
 多分民主党ではなくて自民党公明党が政権を執っていたとしても、今回の福島の事件に対して国民は守られなかっただろうという気がする。私たちは誰が本当に国民本意に物事を考える政治家なのか、真剣に考えなくてはならない。