ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

何十年も

 長いこと同じ趣味を続けて、その道を究める人というのはいるもので、それは釣りだろうと写真だろうと、絵だろうとそれぞれ一家言を持っている。そりゃ何十年とやってくるんだから、様々に考えて行くんだから、片手間にやる人たちとは大きく違う。
 飽きっぽい性格だから、私はガキの頃からずっと一途にやっていることというのが全くない。野球は下手っくそで小学生の時にはやくもやめちまった。絵は小学校に上がる前に習いに行っていた(といっても静物を描いていただけかも知れない)のに、中学2年生を頂点にやめてしまった。中学1年の一年間だけ軟式庭球をやっていた。高校大学では運動は全くやらなかった。大学4年の就職が決まったあとで、友達と二人で河川敷のゴルフにいって、生まれて初めて廻ったら、57でハーフを廻ったから、すぐに上手くなると思っていたら、いつまで経ってもそのスコアだったから帰国を潮時にやめてしまった。テニスも15-6年はやっていたと思うけれど、区民大会に出て、5-0からひっくり返されて5-6で負けてからやる気を失った。
 キャンプは子どもたちが小学校に上がる前からやり出して、やっぱりおよそ10年くらいでやめた。外国に行ったからで、その間暮らしていた家は東京から考えたら緑に囲まれていたから、わざわざ出かける気にもならなかった。
 釣りはその外国にいた間に嫌というほどやった。東京に帰ってきたら、もう面倒くさくて釣りに行くどころじゃない。
 それからは自分が興味がある分野について徹底的に文献を貪り読んで、資料をひっくり返すことに専念した。それも10年やったらかなり満杯になってきた。目が衰えてきたことも関係があるだろう。
 こうして見ると私は典型的な飽きっぽい日本人で、ろくすっぽ極めるということが出来なかった。
 そうだ、40年間飽きもせずにやっていることがある。GSのバンドだ。人前で演奏することは年に数えるほどしかないけれど、それが楽しみだった。これもかすかすで繋がっているに過ぎない。しかし、まだ繋がっている方だけれど、これがなんで繋がっているかというと、繋げてくれている人がいるからだ。人の力で生きている。自分には力なんてないもの。