ほぼ足りてまだ欲 その先

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愕然

 4泊5日の京都旅行もとうとう最終日になり、サントリー伊右衛門サロンで朝ご飯を戴く。いや実に美味しい朝ご飯だけれど、気になるのは若い女子一人旅が目立つこと。ひとりで朝ご飯を食べに来ているのは若い、それも女子で、今朝は6人のうち5人までが女子。男子はわずかに一人。二人ずれのほとんどは引退夫婦である。
 堀川まで出て、バスで上賀茂神社へ向かう。上賀茂御薗橋近辺は工事中だけれど、橋を渡るとそこが上賀茂神社。橋の上からは遠くに白く雪を被った鞍馬の山々が見えている。一昨日に大原で「明日はこの辺も雪らしい」といっていたのを思い出す。鳥居をくぐる前に噂の「焼き餅」を買う。京産大へ行くスクールバスが次から次にたくさんの学生を乗せて出て行く。
 上賀茂神社は建物の屋根を葺き替え中で本殿は足場で取り囲まれているのはちょと残念だった。大鳥居外の社宅の並びはなかなか土塀が味を出しているのだけれど、有料公開されている西村は12月8日から来年3月中頃まで公開を止めている。
 またバスに乗って堀川の通りを下り、途中から乗り換えて(なにしろ一日券を買っているから乗り放題)、四条高倉で下車。今回初めて錦市場に足を運ぶ。目的は冨美家の鍋。市場の店舗が驚くなかれスイート屋になっている。昼過ぎに入ってしまったので、店の外に並んでいるという状態。人気店に輪がかかってしまっている。店の中は7割は引退夫婦で、若い人たちは多分1割くらい。あとは婆さん爺さんの一人客。それにしてもこういう食い物における天ぷらというのは、どうも京都ではないがしろにされているような気がしてしょうがない。
 古い町屋を今後の絵の題材に写真を撮り歩く。
 ホテルから荷物をとって混んだ京都駅行きのバスに乗って帰路につく。
 驚いたのはそこからで、新幹線で東京駅に着いたのが午後5時半だったので、京橋の「京すし」で軽く口直しをして帰ろうと寄った。熱燗に美味しいつまみと鮨、そして京都を肴にして、いざ帰ろうとすると封筒を渡された。これは一体なに?と中を明けると、来月で店を閉めるという挨拶状だ。この辺が再開発されるという噂は聞いてはいたものの、本人の口から店を閉めると聴いたのは初めてで、あまりのことに驚いた。
 驚いただけじゃいられない。これから先の私の鮨は一体どこで探せばいいのか。