ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

新橋演舞場

 人様から切符を戴いて新橋演舞場の夜の部に。三階の上手最上段。もちろん花道なんぞはまるっきり見えない。ここには壁にモニターがついていて花道が映る。ところが残念なことに、このモニターでも全く映らない死角があるのだ。ま、人から貰った最安値の席だから文句はいえないとはいうものの。
 『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』の佐野次郎左衛門は尾上菊五郎は初役だそうだ。
 この話は佐野から出てきた大商人、次郎左衛門が吉原の花魁、八ツ橋の花魁道中を見て一目惚れ。通い詰めた挙げ句に身請けの話にまで発展するものの、八ツ橋の親代わりの権八にそそのかされた間夫、繁山栄之丞に別離を迫られ、慌てた八ツ橋に冷たくされ、同行した友達の面前で突き放される。4ヶ月間、音沙汰のなかった次郎左衛門がやってきて、なにもなかったかのように八ツ橋と二人になったところでやにわに妖刀籠釣瓶を引き抜いて一刀のもとに切り捨てるというお話。
 こりゃ、子連れで見に来ちゃいけやせん。全編郭の風習の連続でござる。