ほぼ足りてまだ欲 その先

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月島

 最近月島に引っ越した方からご招待を戴いて新居を訪問するチャンスがあって、ほとんど10数年ぶりに月島へいった。かつては有楽町線だけだった月島も大江戸線が通って随分便利になった。バブルの頃はこの先の越中島に住んでいる友達を飲んだくれて一緒にタクシーで帰ってきた通りがとても懐かしい。
 月島といったらお好み焼き、もんじゃの街ってことになって随分経った。そもそも「もんじゃ」がこんなに市民権を得た食い物になるとはとても思わなかった。駄菓子屋の奥で餓鬼どもの天下になるおやつだった。それがごく普通にみんなが揃って「じゃ、月島で呑むか!」といえる様なものになったのが、世の中油断しちゃいけねぇんだという象徴の様な気がする。
 それにしてもあっちもこっちもとんでもない建物がにょきにょき建ち上がっていて景色は大きく変わってしまっている。駅からあがってくると、反対に駅に向かって帰路を急ぐ工事現場で仕事を終えてきた人たちが何人もいて、このあたりが今でも建築ラッシュなのが分かる。すっかり古かった街並みがペロッとなくなって簡易舗装状態になっているのをみると、ここにあった生活や人々の思いがあっという間に「しゅぽん!」という音と共にほんのわずかな薄煙を上げて雲散霧消してしまった思いに駆られるけれど、それはよそからやってきたいい歳をからげた爺のノスタルジーでしかないのだろうか。
 先日の京橋界隈もそうだけれど、まるでモノポリー・ゲームでポンとホテルの駒をおいて、さぁどうだといわれている様な気がする。