ほぼ足りてまだ欲 その先

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トラウマ

気が小さいというのは、後ろ向きというのか、いつまでも過去のことが夢の中に蘇ってきたり、ある瞬間にふと思いが巡ってくる。それはまだ会社員をやっていた頃のことで、それまで働く場所については自分から選択をするということをしないで、いわれるがままにあっちへ行ったり、こっちへきたり。今から考えてみるとどこでも必要とされることがなかったからそうやって振り回されていたのだろう。あまり展望の開けない事業を担当する分野で悶々としていた時に、その部署になぜか人事系の数年先輩の人が移動してきた。なにを担当するわけでもなく、自席から方々へ出かけているらしくてよくわからない。その人がある日突然私に向かって「そろそろ自分が何をして行くのか考えていった方がいいよ」という。「いや、私は必要とされるところへ行きます」と答えた。それから数年して生まれて初めて流れに竿をさし、流れに逆らった選択をした。勇躍赴任してみるとそれが想像をはるかに超えて逆風が吹く現場だった。気がついたら私はたった一人の現場の改革軍の役割をになっていたらしい。つまり、現場にとっては本部から送られてきたスパイか、あるいは乗っ取り部隊と見られたらしい。とことんスポイルする手だてが立てられていた。組織を盾に直接本部に対して連絡を封じられてもいた。しかし、当時はそれがどうなっているのか全くわからない。今ひとつ一つを思い出すと、なるほど、そういうことになっていたのかと思い当たることだらけだ。しかし、それからもう20年近く経っている。それなのに、その現場が蘇る。これをトラウマというのだろうか。
人生が終わりに近づいてきていつまでもこんな思いに振り回されるのは実に無駄なことだと思えるのだけれど、なかなか払拭されない。あんなことがあったことをすべて忘れてしまいたい。