- 作者: 永井均
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本年4月に刊行された著書で、著者の永井均は未だ50歳に届かない若手研究者である。マニラも日本軍の虐殺と後の米軍との戦闘で多くの市民が命を落としたといわれている。
ここでも出てくるのだけれど、日本軍はアジアの各地で蛮行の限りを尽くしてきた。今更だけれど、多くの日本人はこの点を全く忘れ去ろうとしている。しかし、やられた方は忘れてはいない。それはそれは非道の限りを尽くしていた。どうしてそんなことができたのか、私たちは真剣になって振り返る必要がある。
フィリピンには戦後になって日本から賠償がなされたのだけれど、その多くは当時のフィリピン大統領であったマルコスと日本の企業がアンダー・テーブルで繋がって日本企業が受注するインフラ建設工事に使われていった。日本企業が群がったものだ。
いってみれば日本は戦後もフィリピンから儲けたことになる。
歴史研究者たちはこれからさき、アベシンゾー自公連立政権下において、多くの史実を掘り起こすことに困難を来す可能性が出てくることになるのではないだろうか。科学者諸兄のみならず、すべての分野における研究者、学生諸兄も彼ら自民党および公明党とその別働隊たる「みんな」や「維新」のこの暴挙に声を上げなくてはならない。
喜んでいるのは政府が選ぶいわゆる「有識者」の中に組み入れて貰っているいわゆる「御用学者」だけだ。つまり「幇間」共のことである。