ほぼ足りてまだ欲 その先

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冬の歌

 夜中というか、未明のインターFMの番組で冬の歌特集なんてのをやっていて、吉永小百合和田弘とマヒナスターズの「寒い朝」をやっていた。吉永小百合のデビュー曲だという。
 私は吉永小百合の鼻声が好きじゃないのだけれど、この歌を聴くと阪神大震災の直前に心筋梗塞を起こして急死した、私の数少ない従兄弟のひとりを思い出す。彼はおふくろの妹のひとり息子で、いいたい放題で育ったのだけれど、大学浪人をしていた一年間にわが家に居候をして予備校通いをしていた。
 彼は殊の外吉永小百合が好きで、彼がいた四畳半の部屋ではラジオから吉永小百合の歌が流れていたものだった。我が儘放題で育った彼だったけれど、あの一年間は彼にとってはかなり辛かったのではなかっただろうか。同年配のいとこの三人姉弟の中に入って肩身の狭い毎日を送っていたのではないかという気がする。
 そんなことを思いだした寒い朝だ。