沈没

　結局韓国のフェリーの沈没は過積載だった、という結論になりそうだ。こうした乗客を乗せた船の事故というのはどこの国でも殆どの場合、乗客が定員以上に乗っていたというような理由が多いのだけれど、この場合は貨物が定格重量のおよそ3倍ほど載せられていたというし、多分それぞれの車が載せている貨物も、以前から過積載でもチェックされたことがないという運転手のインタビューでも明らかなようにオーヴァーしていたのだろう。それにしてもこの日だけいつもよりも過剰に貨物が乗っていたのかどうかという点はクリアーになっていない。三等航海士の舵の切り方がいつもの通りだったのかどうかという点を操舵手がなんといっているのかが明らかでない。
　こうなると事故後の指示についてキャプテンの責任は逃れようがないけれど、貨物の過積載については一人キャプテンの責任とはいい難い。会社の指示なくしてキャプテンが一存で受けられるものではないだろう。