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二枚の舌

 人気漫画「美味(おい)しんぼ」に、東京電力福島第一原発事故をめぐり、主人公が鼻血を出す描写があったことについて

  • 福島が地元の森雅子消費者相も「根拠のない差別や偏見を助長する」と懸念を表明した。(朝日新聞2014年5月13日12時08分)

 この他に

福島選出の根本匠復興相が「地元住民の感情を鑑みると、非常に残念で遺憾だ」太田昭宏国土交通相は「表現の自由は大事だ」としつつ、「風評を懸念する福島の心情をよく理解する必要がある」と強調。下村博文文部科学相は「放射線に関する国民の科学的理解の向上に努め、風評被害が広がらないようにしたい」、石原伸晃環境相は「ホームページなどを使い、正しい情報を発信したい」と語った。

 朝日新聞だって全面的に政府支持に回っているわけだ。しかし、少子化担当大臣の森雅子民主党政権の時に質問に立って「鼻血」について言及している。

180 - 参 - 東日本大震災復興特別委… - 8号平成24(2012)年06月14日
これから子どもが結婚適齢期になったときに、二十代、三十代のときに、もし病気になったらどうするんですかというような心配する親御さんの声があります。これに関しては、今までのこの国会での政府答弁ですと、残念ながら、大臣は東京電力に裁判してくださいということでした。それですと、被害者の方が、子どもたちの方が、この病気は原発事故によるものなんですよということを立証しなければいけない。これはほとんど無理でございます。そういったことがないように、この法律で守っていくものというふうに私は理解しています。
 例えば、具体的にこんな心配の声をお寄せいただいています。子どもが鼻血を出した、これは被ばくによる影響じゃないかと心配なんだけれども、それを診察してもらった、検査してもらった、そのお金はどうなるんですかということです。次にまた、今なかなか屋外の運動ができておりません。それで、実際に走ったときに、足が弱くなっていて転んでしまった、骨折をした、そのような医療費はどうするんでしょうかというような声があります。そのようなものについても、私ども野党の案を起案したときには、原則として含まれていくというふうに考えてはおります。

 彼女のこの質問の中で「鼻血」はどういう捉えられ方をしているのかといったら被爆による影響がある可能性を前提に語っている。朝日新聞は彼女がこういう発言をしてきた人であるということを踏まえて読者に伝えるべきであって、権力の舌に成り下がっているのではもうジャーナリズムの看板は下ろすべきだろう。党の広報紙たる読売・産経とこれでは同じではないか。