ほぼ足りてまだ欲 その先

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キャベツ炒め

 朝、冷蔵庫を開けたら「そうだ、ウインナ・ソーセージがあったっけ」と思い出した。どうやって食べようかなぁと思っているうちに大学時代によく遊びに行った同級生のうちでは、泊まった翌朝は必ずあそこのおばさんがキャベツ炒めを作ってくれたっけなぁと思い出した。
 ざくざくと切ったキャベツとウィンナー・ソーセージをじゃっじゃっと炒めただけで、それにウースターソースをかけただけという簡単なものだったのだけれど、それが旨かった。
 そういえば彼のお母さんも数年前にお父さんのお葬式に行かせていただいた時に、車椅子に座ってあんまり僕らのことを覚えておられなさそうだった。そりゃ仕方がない、あのキャベツ炒めの頃からもう40年以上経っている。自分たちが還暦をとっくに超えてしまったのだから。そういわれてみると、私の同級生で親がまだ健在なのは本当に少なくなった。もう、今時の子どもはキャベツ炒めなんて食べそうもない。