ほぼ足りてまだ欲 その先

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新宿

 久しぶりに新宿です。
保阪正康氏のレクチャーに通い出してからもうどれくらいになるのか、もう想い出せないのですが、また今年も新たな思いで保阪昭和史を聞いていきたいと思いました。久しぶりの寒い朝なので、それほど出席率は高くないんじゃないかと思ったのは全然間違いで、満席です。どうも年末に有志懇親会があったらしくて(前回、欠席してしまいました)幹事の方が皆さんに写真を配っておいででした。
 明治天皇は1867年2月13日に満14歳にして天皇になっているわけだけれど、迂闊なことに私はそれに気がついていない。何しろ明治天皇といえば、嵐寛寿郎が映画でその役をやったくらいで、髭を生やした様子しか覚えていない。とても怖い人だったらしいが、後の大正天皇に良く声をかけたという。大正天皇から見たら、山県有朋なんぞもかなり怖い人に見えていたらしくて、宮中で行き交ったら、大正天皇が逃げたというくらいだったらしい。
 明治天皇が満59歳で崩御し、大正天皇は32歳で即位している。いろいろいわれているけれど、実はそんなに病弱だったわけではなさそうだ。漢詩や和歌に優れていて、特に漢詩は天才級だったという話がある。語学にも相当に才覚があって、梨本宮守正王第一女子方子と結婚した大韓帝国最後の皇太子、李垠(り ぎん-イ ウン)を慰めるために、ごく短期間にハングルをものにしていたという。
 身体上のびょじょうが悪化したという理由で昭和天皇摂政となったとき、大正天皇は40歳前後だったはずで、昭和天皇は20歳である。1989年(昭和64年)1月7日に87歳で崩御。病床に伏して「御名御璽」の印を今上天皇が代理として執務に使用するに際して昭和天皇は「今回だけだね?」と聞いたという話がある。彼は最後まで政体と国体の位置関係については理解ができかねたのではないかと云われている。
 都営新宿線で森下に寄り道をして帰宅。