ほぼ足りてまだ欲 その先

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三マテ

三菱マテリアルは、戦時中に日本に強制連行され、過酷な労働を強いられたとする中国人の元労働者に謝罪し、ひとり当たり日本円でおよそ170万円を支払うことで元労働者側と和解しました。3700人余りが対象となる戦後最大規模の和解

 全体で63億円近くになる。私はまさか日本の企業でここまで補償をする企業が現れるとは思ってもみなかった。勿論、三菱マテリアルはここに至るまでに、全くのゼロから一気にここに至ったわけではない。
 昨年の7月に当時の日本軍に捕虜になった米軍兵士たち捕虜約900人を日本国内4カ所の鉱山で過酷な労働を強いたとして謝罪の表明をしたことの延長線上にある。
 ただし中国人元労働者の中にはこれに納得していない人たちもまだいるという。
 それでも、ここまでの三菱マテリアルの努力は高く評価されるべきだ。それでなくても多くの日本企業は戦時中に軍部に対して、要請を出して捕虜を労働力として配置して貰っていた。それは事実であり、その後生還した捕虜自身がそれを語ってきたにもかかわらず、多くの企業は記録がない、当時の企業体とはすでに切り替わっているとして逃げ回ってきた。強制であるか、そうでないかという低次元の議論によってうやむやにされてしまっている中国人や朝鮮半島からの労働力については、慰安婦と同様に無視されてここまで来ている。
 国家間の交渉で終わっている、記録がないと云って逃げ回る企業に比べて、三菱マテリアルのスタンスは際立っている。どんな文化が三菱マテリアルに育っているのだろうか。