学校の先生、病院のお医者さんを「先生」とお呼びすることにはまったく抵抗はございません。まさに「先生」とお呼びするのに値する方々だと思っております。
しかし、議員を「先生」とお呼びするのにはまったく抵抗があります、つうか、とんでもないと思っております。国会議員どころか。都道府県議会の議員も、市町村議会の議員も、周りから「先生」と呼ばれて、平気な顔をして「はい!」とか「ン?」とかいってますが、ちゃんちゃらおかしくって、臍が茶を沸かします。なぁにが先生だよと向かっ腹が立ちます。真剣に社会のために働いてくださっている方々であればあるほど、そう呼ばれたがらないのも事実です。
自由党の森ゆう子参議院議員が国会の委員会で質問に立って、岸田文雄外務大臣に「岸田さん」と呼びかけたら議場がざわめきました。呆れました。なぜ「岸田さん」じゃいかんのか。
今を去ること25年ほど昔、私が働いていた会社(今はもうなくなってしまいましたが)が、当時流行っていたコーポレート・アイデンティティなるものに取り組んで、再生を図っておりました。社長が現場まで行って社員と肝胆相照らす「風通しの会」なんてのをやったりしておりました。そのイベント会場で、私は司会をやらされて、当時の副社長を「さん付け」でステージに呼び出しました。するとあとから「公の場で、副社長をさん付けで呼んだ」といって顰蹙を買ったことがあります。つまり、全然意識改革がされていなかったってことです。この会社はあとでよその会社に吸収されちゃったのですが、伝統があればあるほど、意識改革が簡単には実現されないんですね。
国会ではみんな、すべからく「さん付け」で読んだら良いと思いますよ。総裁なんだか、代表代行だか、副総理なんだか、分けわからんけんね。
むかしから「先生と 呼ばれるほどの バカじゃなし」というか「先生と いわれるほどの 悪じゃなし」てなことがいわれておりますな。