ほぼ足りてまだ欲 その先

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鶴見俊輔

 先日、COREDO室町の本屋、タロー書房で何ということもなく、書棚を見回していると、鶴見俊輔を並べてあるところがあって、例によって「日米交換船」とか、黒川創が書いた「鶴見俊輔伝」、上野千鶴子小熊英二を相手の座談「戦争が遺したもの」が並んでいる横に、随分と小さな、まるで手帳のような本が二冊、それも透明なカバーが掛かっていて、まるでどこかの古本屋のような案配である。なんだろうと手にすれども、中は見られない。「もうろく帖」と「もうろく帖」後編としてある。一体誰がこんな私家版のようなモノを出しているのかと思ったら、例の京都のSUREだ。ここは徹底して鶴見俊輔絡みを出していて、知らないモノがたくさんある。この二冊はどうやら鶴見が他の人が詠んだ言葉を拾い集めてあるモノのようだ。これがそのまま自筆だったら面白かっただろうなぁ。
 その上、「鶴見俊輔語録(2)この九十年」というモノも並んでいる。こりゃ見たことがない。(2)なんだから(1)もあるはずだけれど、見たことがないのがちょと悔しい。鶴見の数々ある著作の中から引用編集してある。編集したのは筑摩書房で「鶴見俊輔集」(これがまた古本屋に滅多に出やしないのだ)の編集を担当した冨板敦という人である。2011年の出版というけれど、皓星社という出版社も私は寡聞にして聞いたことがない。鶴見も書籍は知らないモノがまだまだあるんだよなぁといっていると、つれあいがもう鶴見俊輔本人を知らない人の方が多いんじゃないの、という。そうかも知れないよなぁ。

この九十年 (鶴見俊輔語録)

この九十年 (鶴見俊輔語録)

  • 作者:鶴見俊輔
  • 出版社/メーカー: 皓星社
  • 発売日: 2011/11/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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