ほぼ足りてまだ欲 その先

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大日向村

 浅間山麓に今の上皇殿下及び同妃殿下(つまり明仁さんと美智子さん)が夏に軽井沢へお出ましになるたびに立ち寄られる場所があって、そこを「大日向」と呼ぶ。なんでもお二人のお嬢ちゃんであるサーヤもご幼少の砌、この地に縁があったんだという。
 同じ大日向という村が佐久穂町にもある。同じわけで、浅間山麓の大日向村は第三の大日向なのだ。では、第二の大日向はどこにあるのか、あるいはあったのか。それはあの満州なのだ。

 戦争中に今の佐久穂の大日向村の次男、三男連中が居場所がないところで、王道楽土へと国の圧力で移民した。挙げ句に戦後のどさくさに巻き込まれて多くがほうほうの体で逃げ帰ってきた。その行き場が第三の大日向である。

 その記録が1983年に出版された「満州・浅間開拓の記―長野県大日向分村開拓団の記録」にかかれているそうだ。本の雑誌2月号で、沢野ひろしがこれは復刻すべきだと書いているが、著者の一人があの経済評論家の荻野博子だという。古本で探すと、なんと14,700円の値がついている。荻野博子は小諸の出だという。なんで沢野ひろしがこれを取り上げているのか。