ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

つっかけ

 コンビニから出てきたおじいさんが交差点を渡ったと思ったら、ドサッ!と音をたてて前のめりにつんのめって転がった。横をおばあさんが通ったが、そのままいってしまった。しょうがないから、そばへ寄ってレジ袋からこぼれた缶コーヒーを拾って袋に入れてあげた。おじいさんは白いソックスを履いて、こんなつっかけを履いていた。「あぁ、びっくりした」といいながら立ち上がったんだけれど、左手の横を擦りむいて血が出ていた。あぁ、いてぇ、といいながらその傷を舐めた。
 多分つっかけが歩道の敷石に引っかかったんだろうけれど、こういうのを履いて外に出てくる年寄って、結構いるよなぁと思った。クロックスとかいう西洋ツッカケが流行ってからそういうのを履いているジジババはよく見る。つま先が上がる歩き方をしないと、けっ躓く。


 学校の150周年募金に献金をしたらカレンダーが届いた。もうそういう時期になった。

 両親ともに岡山の出身だったから、田舎から送られてくる餅は丸餅か、豆が入ったかき餅だった。正月が近づくと、近所の松本商店街の和菓子屋の「うさぎや」で賃餅をついてもらう。そうすると、板になった餅が届けられる。それをおふくろが菜切包丁で長方形に切り分ける。田舎にいったら、おばあちゃんといっしょに田んぼの畔にいってよもぎを積んでくる。で、石の臼で餅をつき、丸餅にするんだけれど、それにあんこを入れて、要するに蓬大福になる。これが旨い。