ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

今日驚いたこと

  1. 岡田克也外務大臣アフガニスタンに行っていたこと。
  2. 長崎と広島がオリンピック誘致に正式に名乗りを上げたこと。これで東京都は2020に手を出さなくて済む格好の口実ができたわけで、石原慎太郎は両市の市長に感謝するべきである。
  3. バラク・オバマへのノーベル平和賞に異論を唱える人が右寄りであればあるほどいること。そういう場合には「核廃絶なんてできもしないくせに・・」的な反応が多いこと。そういう人は所詮佐藤栄作に出したノーベル委員会なんだってことに気がつくべきだ。
  4. 久しぶりにハンバーグを焼いたら不思議な味になっていたこと。

NHK日曜討論

 慶應義塾大学大学院教授で行政刷新会議議員、元鳥取県知事の片山善博が面白いことをいっていた。地方自治体に使途枠のない予算を与え、それぞれの自治体の判断でその使途を考え、それを透明化するという様なこれまでに考えられなかった方式を考えても良いのではないか、と仙谷由人にいうのである。
 なるほど、これは面白い考え方だと思う。ただし、先日の千葉市議会の議長のような輩が普通にいる自治体ではではそううまくはいかないだろうとは思う。といっているうちにサンデー・プロジェクトで長野県の泰阜村下條村を取り上げていて興味深かった。

痛くも痒くもない

 先週金曜日(10月9日)の東京都知事の定例記者会見で150億円の招致費用について「福祉とか教育には充分やっているから、オリンピックだとかインフルエンザ、異常気象、地震といった行政の枠を外れたものに対する準備金は、私が就任してからの12年間に、それまで200億円しかなかったものをこれだけ合理化して1兆円を超えるところにまで増やしたところから使ったわけで、これで東京の財政は痛くもかゆくもない」と言明。
 「これで日本からオリンピックに名乗りを上げるところはなくなるよ!スポーツは廃れるよ、良いのかね、それで!」という。
 広島・長崎が意欲を見せたことをどう思うのだろうか。
 ブラジルについて言及したことについては「抗議されるも何も私はあれが悪いといってはいない、日本がそういう総合的な動きができなかっただけのことだ。本当のことをいったに過ぎないのだから問題になるのがおかしい。
 外務省がアフリカ各国に対してODAを提供しているけれど、これはこれ、あれはあれという縦割り行政で、総合的に戦うことができなかったが残念だ。しかし、良い経験をしたということだ」と突き放す。財政再建の余剰の部分で良い夢を見たということだという説明である。
 猪谷千春委員のIOCに対しての謝罪について「知らないね、僕は。頼んだことはない。謝罪するといったって、僕は事実をいっただけに過ぎない。ブラジルの総力戦が効果があったということをいっているに過ぎない!」
 猪谷千春JOCのポジションを考えたのかも知れないけれど、この男にはその辺のことは頭の片隅にもない。この男の話を聞いているとJOCの現メンバーでプロモーションをやっていくのであれば何回出ても勝てない、そういうことのできる人間を突っ込まなくてはだめだと聞こえる。しかし、「そういうこと」というのが何を意味するというのか。トータルして考察すると、オリンピックを誘致するためにはアフリカやアジアの各国に対する支援もそれを代償として求めるといった、いわゆる札束でひっぱたかないと支持は得られないんで、それが平気でできるメンバーを揃えなくてはだめだといっているわけだ。そんなことをしなくては開催できない類のものであったら、そんなものを開く必要もないじゃないか。きみにいま一番求められているのは、そうしたぐずぐずに腐りきってしまっているIOCを告発して、利権に汚れきった今のオリンピックを本来の理想的なオリンピックに戻すための行動ではないのか?
「日本人もだんだん贅沢になってきて、やるんだったらやればいいじゃないかと半分そっぽを向いていたのは残念だった」なんていっていて、東京が選から外れた責任は闇雲に「東京にオリンピックを!」とみんながみんなで叫ばなかった市民にあるんだといわんばかりだ。誰も彼もが君と同じ考えでないのが当たり前で、「すすめ一億火の玉だ!」で金太郎飴になるわけないだろう。
 早晩東京都の都知事会見のテキスト版が公表されるだろう。
 月曜日の産経新聞になにか書いたそうなので期待しよう。
 この日の会見でテレビ朝日の記者が「都議会民主党の大沢幹事長が新銀行東京の早期撤退をいっておられるけれどどう考えるか」という質問に対して「間違っている、四半期黒字から年度黒字を目指している。撤退というのはどういうことだ、早期とはいつだ。今融資している企業が、家族が路頭に迷うじゃないか、それに対する支援を考えたらどれほどになるというのか。それも考えずに何をいっているんだ。あぁたもね、質問するんだったらその辺りをきちんと勉強して質問しなさい、ここは学校じゃないんだよ」と発言。彼はいつもいつもこうして記者を脅かして黙らせる。
 こんな程度の人間性しか持ち合わせていない男になんでこんな権力を持たせる結果となってしまったのか、

亀井静香の暴論・・なれど

 亀井静香が10月5日の講演会で「日本で家族間の殺人事件が増えているのは、(大企業が)日本型経営を捨てて、人間を人間として扱わなくなったからだ」と述べ、日本経団連御手洗冨士夫会長に「そのことに責任を感じなさい」と言ったというエピソードを紹介した(毎日新聞・井出晋平・2009年10月6日 東京朝刊)と伝えられた話はかなり様々なところで反響を巻き起こしている。そもそも彼の話はかなりな部分エヴィデンス・ベイストな話ではないから、まともに聴いてはもらえなくて、簡単に却下方向に持って行かれてしまう。この話だって、殺人事件自体が増加しているというデーターはない。減少している中で家族間殺人事件の割合がどうなのかという点は私も検証していないから亀井と五十歩百歩ではあるけれど。
 しかし、彼がその後語っているように、かつての日本の企業のあり方が渋沢栄一に見るように江戸時代の大店の大旦那が雇い人、あるいは出入りの職人たちに示した気配りを継承していたであろうことは多く伝えられていることでもある。尤も彼等の時期には労働に対しての報酬配分は今に比べたらどうだろうか。格差は大変に大きかっただろうし、今の中国に見るような状態だったのではないか。
 しかし、この10-15年間に企業の姿勢は遙かに労働者をないがしろにする方向に走り続けてきた。その集大成をなしたのは今更いうまでもなく小泉-竹中政策だった。企業にとっては景気の変動に逢わせて労働力を自由自在に調整することのできる米国流雇用形態は永年の夢だった。いつでも、自由に経費を調整できないのは日本の終身雇用が弊害と成っているからで、これを成果主義にして年功序列にしてどんどん崩していき、最後には最低限抱えなくてはならない労働者数にして後は労働市場から自由に調達できるシステムにしたいとしてきた。
 経団連にとっては永年の願望だったし、そのお先棒を担いできたという点ではリクルートの役割は大きかった。そうした市場を先取りし、そのためには自民党の涎を垂らした政治家に給餌もした。
 終身雇用制度は不当なシステムで、君たちは何もしない年長労働者に搾取されているというキャンペーンは若手には受けた。濡れ鼠色のダークスーツを着てもぞもぞしている風采のあがらない終身雇用労働者をジーパンとノーネクタイで凌駕しようという風潮はあの辺から盛り上がってきた。どうも私も乗せられたような気がする。リクルートの江副は国民社会の視線のそらせ方はうまい。
 それにしても、経団連は今後のあり方としてどのような手を打とうと考えているのだろうか。なにしろ今度の連立政権はこれまでの自民党のような経団連べったり政権とはなり得ない。どう考えても早晩労働者派遣法の(本来の意味での)改正案が出されてくるだろう。やっぱり「そんなことしたら外国に出て行っちゃうぞ」キャンペーンを張るというのだろうか。そうした時市場はどう反応するのだろうか。

ノーベル平和賞余波

 バラク・オバマノーベル平和賞に選ばれたことは米国のカウンター・パートからは相当にねたまれているらしくて、今や大騒ぎだ。

 ギブス大統領報道官に記者団が「冷戦終結に道を開いたレーガン大統領は受賞していない」「ウィルソン大統領以降の受賞者はカーター元大統領、ゴア元副大統領と民主党員ばかりだ」と選考に関する質問を次々に浴びせ、報道官は「私はノーベル賞委員会の一員ではない」と懸命にかわした。
 一方、保守派の論客からは「大統領は受賞を辞退しろ」(グレン・ベック氏)、「ノーベル賞委員会は自らの権威を失墜させた」(ラッシュ・リンボー氏)と強硬な批判が相次いだ。平和賞の受賞に保守勢力が一斉に反発を始めたことで、医療保険制度改革などの内政面で目立っていた民主・共和党間の亀裂が、外交分野でも一層鮮明になるのは確実と見られる。(2009年10月10日21時30分 読売新聞)

 民主党ばっかりが受賞しやがって、という愚痴には大笑い。あんたらがそれに匹敵するだけの政治活動をやってきたのかどうかを良く胸に手を当てて考えてみたらいい。ブッシュ親子を担ぎ回っていた君たちが何をしてきたのかを。
 バラク・オバマを選び出したのはノーベル委員会であって、どこかの国の勲章じゃないんだから業界つながりのなぁなぁ叙勲とは大違いで裏があるわけでもないだろう。
 こんなバカなことをいっているのは米国共和党のトンデモネオコンだけかと思ったら「ロシアの極右政党、自由民主党ジリノフスキー党首は10日、オバマ米大統領ノーベル平和賞を辞退するよう勧める書簡を送った」(共同通信)という話もあるそうでどこに行っても右翼諸兄は自分たちだけが優秀なんだという意識に凝り固まっているものらしい。
 では某国のmsn産経ニュースは如何かと思うと「セオドア・ルーズベルト1906年)、国際連盟創設を主導したウッドロー・ウィルソン(1919年)だが、いずれも受賞理由とは裏腹の政治状況に直面するなど、現職の米大統領が「平和の使徒」となる難しさを示している」(msn産経ニュース 2009.10.10 17:48【ワシントン=山本秀也】)と伝えているのはやや斜め目線だけれど、例の産経抄と来たひにゃぁ、思いっきりのナックルボールで面白い。ちょっと長いけれど、これは記念に取っておきたいから貼り付けておこう。

産経抄】10月11日 2009.10.11 03:03
 世の中は面妖なことだらけである。小学生のころから賞と名の付くものに縁がなく、賞といえば競馬の天皇賞が真っ先に思い浮かぶ身にとっては、功のあった人間に金品などを与えてほめるのが賞だと思っていた。
 ▼オバマ米大統領へのノーベル平和賞授与は、ご本人も「私が成し遂げたことに対してではない」と語るように、未来への希望を託した賞の前借りだ。この伝でいけば、25%の温室効果ガス削減を宣言した鳩山由紀夫首相にノーベル環境賞が授与される日も近い(そんなものがあればだが)。
 ▼ノーベル賞委員会は「核兵器のない世界」を訴えたオバマ氏を高く評価したが、35年前にも核兵器反対の姿勢が評価されて受賞した政治家がいた。佐藤栄作元首相である。大統領の大先輩というわけだ。
 ▼非核三原則が決め手になったが、中国の核実験成功(昭和39年)に危機感を抱いた佐藤氏は日本の核武装についてひそかに研究させている。その結果、米国に「核の傘」を確約させる一方、日本が核拡散防止に一役買うことが国益にかなうと判断したようだ。
  ▼当時の新聞をひっくり返してみると、いずれも1面トップで扱ってはいるが、称賛の嵐というわけではなかった。小紙は「佐藤さん最良の日」と好意的だったが、朝日新聞は社会面で「エッあの人が」。社説でも「どうもしっくりこない」とちっとも喜んでいない。オバマ礼賛とは大違いである。
 ▼その佐藤さんは沖縄返還を成功させたが、非核三原則とは裏腹の「核密約」という細い綱を渡ったとの証言は数多い。民主党は密約暴露に熱心だが、他策はあっただろうか。「日本は米国に依存しすぎていた」との鳩山首相の言動は、先人の苦労への思いやりがあまりに欠けている。

 ね?
 大変に面白い。突っ込みどころ満載とはこのことだろう。「賞」で思いつくのがさすが産経だけに「天皇賞」だというところからもう大爆笑。佐藤栄作バラク・オバマの大先輩だなんて持ってくるというのがさすがっ!と大向こうから声がかかろうというものだ。佐藤栄作が首相退陣の時の記者会見で、新聞記者に「出ていけっ!」と追い出した時に産経新聞だけは残して貰ったとでもいうのかね。さすがに密約に目をつむっているわけにはいかなかったらしいけれど、他にどんな手があったというんだという論調で、平和賞にふさわしくない行動を取ってきた栄作を肯定していくのは辛い。だったら栄作はノーベル平和賞を辞退していたら良かったのに、これでは単なる策士でしかない。東アジア共同体構想からなぜ米国を外すのかというキャンペーンを張っている産経らしい締めくくりで面白かった。
 スポーツ報知は「就任わずか9か月での受賞に世界中から批判の声が相次いだ」と書いていたけれど、為にする記事としかいいようがないね。ま、報知だからしょうがない、といういい方になってしまうのかも知れないけれど、大間違いだと指摘しておきたい。

MLB

テレビ中継予定
10月11日(日)

  • 07:05~, NHK BS1 & J-Sports-2 07:00~ NLDS 第3戦 LA Dodgers v.s. St.Louis Cardinals 5-1 → Cardinalsはとうとう1勝もできないまま敗退。
  • 10:30~, J-Sports plus NLDS 第3戦 Colorado Rockies v.s. Philladelphia Phillies → Denverが氷点下まで気温が下がり雪になってしまって順延。明日は大丈夫なのだろうか。雪はやんだようだが、現地日曜日の天気予報は曇りで最高気温9℃の予想。

10月12日(月祝)

  • 01:00~, J-Sports ESPN ALDS 第3戦 Boston Redsox v.s. LA Angels
  • 08:05~, NHK BS1 ALDS 第3戦 NY Yankees 対Minnesota Twins
  • 11:00~, J Sports plus NLDS 第4戦 Colorado Rockies v.s. Philladelphia Phillies(再放送 18:00~, J-Sports-2)

 ここまでは試合が確定。Rockies v.s. Philliesの試合は日本人プレイヤーがいないものだからNHKからは相手にされていないらしい。MLB followerからすると如何なものかと思うけれど日本のプロ野球だって充分にカバーしていないんだから、ときっと張本勲東映フライヤーズ外野手からいわれてしまうに違いない。