ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

Vancouver

 そろそろオリンピックが近くなってきて、テレビでも新聞でもVancouverが登場するチャンスが増大している。私はたったの一度だけ、それも丁度30年前の2月の後半に多分一泊滞在した記憶があるだけである。冬のVancouverはなんだかじめじめしていた記憶があるのだけれど、あれはあの時だけの特異な状況だったのだろうか。上空にさしかかった飛行機は着陸許可を待って出力を抑えて旋回していた。下界はびっしりの厚い濃い灰色をした雲で覆われていて、その真ん中から離陸した飛行機が突然飛び出してきたあたりから何とも胃が重かった。ひとり旅で気も重かった。
 お世話になったのは新入社員の時の係長で、なんとも元気な人で、すぐさま近郊の山にスキーに行こうじゃないかと連れて行かれた。それがもうべちゃべちゃというよりも夜になって冷えてザラメになった雪だ。私はSalt Lake Cityから行ったからそれまで滑っていたのがよい雪だったから往生した。しかもユタで転けて鎖骨を打っていたからやりたくなかった。しかし、彼は自分を抑えられないほど活動的な人だった。泊めてくれた部屋は半地下のような、そのうちの子どもたちが遊ぶ部屋だった。それがどうも湿っぽいのだ。
 仕事がらみの施設を見せて戴いてからカリフォルニアに下ったときは身体がようやく乾いたような気がした。Vancouverという街の名前には大都会で公園の綺麗な街・・Seattleにも似たようなと思っているのだけれど、どうもあの記憶が邪魔をする。そういえばSalt Lake Cityでもオリンピックは開かれたことがあったっけ。

今から42年前

 夏の海辺の夕暮れにこの曲で泣かされた。Earl Grantはわずか39歳で亡くなった。才能あるもの命儚く、私のようなものはいつまでも悟らずに、また今でもこの曲に泣かされる。

 事のついでにもう一曲。本当だったらRoy Clarkだろうというお声がかかるやも知れねど、彼はグッチ裕三の様なこともやるので、どうもこの場にふさわしいと思えず、(人のことはいえないけれど)今やすっかり変わってしまわれた今年74歳になろうというGlen Campbellの往年の唄でお送りするなり。あまりのkeyの高さに真似する気も起こらず。

衆議院予算委員会

 たまたま飯を食おうとしてテレビをつけたら町村が質問していた。相変わらずで全然面白くない。その次が公明党・斎藤でこれまた同じことを繰り返し繰り返ししていて、飽きた。自民党公明党が与党だったときの方が攻め甲斐があって面白かった。
 共産党の志位君がパナソニック、キャノンの雇用契約違反の実態を提示している。当面の内閣にぶつけるしかないのだけれど、これは自・公連合内閣がそれぞれの企業集団と作ってしまったむちゃくちゃ雇用システムが問題な訳だ。しかし、これを国会で取り上げるためにはこんな具合に長妻を責めるしかない。こうしたときにその法改正を行った内閣の担当大臣だった人間を呼び出して問いただすことが必要なんじゃないだろうか。
 各党が石川議員の処遇を含めて小沢一郎の説明は足りていないという。多くの国民もそう思っているだろう。にもかかわらず民主党小沢一郎が自分で判断すればいいのであって、党としては何もいう気はないという。枝野幸男は一人で寒空に立って「説明が足りない」という。しかし、今日のNHK世論調査を見てもそれでも民主党の支持率は自民党のそれを12ポイントも上回っているものの、失った4.8ポイントは共産党と支持政党特になしに流れている。
 これを見たら小沢一郎の読みはこのまま推移すれば参議院選挙ではどう見ても自・公を上回るということだろう。前政権で疲弊した社会が次回の選挙でどの政党を選ぶのかといったとき、どうしても自・公を選びたくない、となったらその票はどこに行くというのか。このままだと投票率は見るも無惨なものとなり、その結果民主党小沢一郎の思う通りになってしまい、小沢一郎にこの国の政治が乗っ取られてしまうということになりかねない。こうなると小沢一郎という男が本当はこの国をどこに持っていこうとしているのかを私たちは見極めなければならない。
 新政権が始まってからこの国の基本的構造を思い切って変えていく、という決意は未だ見えていない。衆議院選挙の時に唱えていた姿勢には未だ手つかずだ。
 本当にこの国に必要な姿が見えない。

大学教育の基礎

山形大は「話し言葉を書かない」など新入生が大学で学ぶうえでのいろはを教える「スタートアップセミナー」を4月から新入生の必修科目とする。
(中略)
立松潔教授(経済学)は「早急に学生のレベルを底上げする必要を感じた。できる学生とそうでない学生に開きがある」と危機感を抱いている。
(中略)
「作文力を高めよう!」「文の書き方の原則」「授業ノートのとり方」など26項目を説明。「文の長さは30〜40字くらいを目安とする」などと記している。文部科学省大学振興課の担当者は「大学生に対し、これほど基礎的なことをテキストまで作って教える例は聞いたことがない」と話している。【細田元彰】
毎日新聞 2010年2月8日 12時14分)

 文科省は聞いたことがないといっているがこれは認識不足も甚だしい。如何に霞ヶ関官僚が現場から遊離しているのかということを如実に表しているといって良いだろう。できることならこの大学振興課の担当者の名前とそのプロフィールを明らかにして欲しいくらいだ。
 50歳をすぎてから大学に再入学した経験からいわせて貰うと、上記記事中で山形大の先生が仰っているように、多分どこの大学でもきちんとこなせる学生とそうでない学生の間に開きがある。これは事態の認識力に温度差があると言い換えても良いかも知れない。
 だからかも知れないし、昔からの幻想の上にいるからといっても良いのかも知れないが、多くの大学では「まさか大学でこんなことまで教えるなんてとんでもない、ついてこれない奴は自分でついてこれるような努力をすれば良いんだ、そうでないのであればそれはそれで仕方がない」と考えてきたんだろうと思う。それが「大学教育」であって、ここは義務教育じゃないんだから、というプライドのようなものがあったと思う。
 しかし、現実はそうではないようだ。
 私が一年生を過ごした大学は一年生の時には専門的な授業はその初年度には殆ど登録することが許されなかった。その代わりに一年間かけて徹底的に図書館の利用法、文献の検索法、ジャーナルの書き方、そして英語力を高めることに時間を費やした。課題が多く出されると必然的に先行文献を探すようになり、それを咀嚼せざるを得ないから国語力もついてくる。
 ところがその後に三年編入した大学では、どうやら同級生たちは1-2年生の時にこうした訓練を受けずにあがってきているようだった。だから、ゼミに入ってからゼミ論、卒論でかなり苦労をしていたようだ。そう思ってみていると図書館でそうした基本的なナレッジを身につけるための講座を開きはじめた。しかし、そうした知識が必要でどんなことに注意をするべきかという基礎を知りたいという学生は自ずから前向きな姿勢を持っているから参加する訳で、平たくいってしまうと意欲のある学生がより高いナレッジを身につけることであって、それが欠けている学生たちはそうしたレクチャーに対しても興味を持たないからより格差が広がることになる。
 もうその程度のことでは平均化することはできない。一方、それは学生の個人的な姿勢の問題だからそれ以上踏み込むのは「大きなお世話」なんだという反対論が予測できる。多分真剣な大学ではこうした賛否の議論がもたれただろう。しかし、もうそういっていられる状況ではないと考えても良いのではないだろうか。
 大学の生き残りには受験生の数を増やすことは不可欠だろう。しかし、そのために入学試験の壁をどんどん下げるのではなくて、如何に教育・研究機関としての実質的システムを確立していくか、という面で競われるべきだ。
 受験者を増やすために学部学科をどんどん増やしていく傾向にある大学はその中身を見直していかないと、大学さえ出ておけば大丈夫だったような時期ではなくなっていることを考えると、それでは自分で自分を苦しめていくことになる。

追記:「とうとう国公立までこうなったか・・」とお嘆きの方を発見。そんなに国公立ってレベルが高いんだ!と今更驚く。

44 SUPER BOWL

 前半終わってSAINTS 6 - 10 COLTS。COLTSのTDは1QでManningからHaiti系のワイド・レシーバー、85番のPierre Garconにパス。Garconは試合前からハイチ系ということで注目されていた。Saintsは前半終了間際に同点に追いつくチャンスを持ちながらあからさまのランしかないフォーメーションでランに徹し、TDに至らず。あまりにも芸がなさ過ぎる。
 ハーフタイムショウはCSIのテーマ音楽でつかわれた英国の往年過激バンドThe Whoなんだけれど、当時の暴れ者、ステージに上がればギターをたたき壊し、アンプに火をつけたピート・タウンゼントもすでに64歳。すっかりお年を召して内田裕也化してしまった。挙げ句にNHK BS-1の画面は音と画面がむちゃくちゃずれていて、なにをやっているのか判然としない有様。ま、クリスタルのドラムスは格好良いけれど。
 ちゃんと聴くことのできるものをここにアップしておこう。


 Coltsのキックオフから始まる後半は始まるやいなやColtsがなんとオンサイドキックから攻撃権を握りそのままTDして逆転。するとColtsのManningに火をつけてしまったのか、ColtsはパスとAddaiのランを絡めてすぐさま再逆転。Saints 13 - 17 Colts。このままズルズル行ってしまうのかと思わせたけれど、SaintsはFGで1点差までつめよる。Saints 16 - 17 Colts。
 NFLはウェブ上10カ国語による音声中継にリンクする。日本語中継はNHK BS-1の音声そのもの。ロシア語はなんとNHKの音声と書かれているけれど音が出ない。BBCも中継している。
 Saintsのディフェンス・キャプテンScott Anthony FujitaについてNHKは「日系の両親に育てられた」と説明しているけれど、ウィッキペディアによると確かに父親はGila River War Relocation Center(日系人強制収容所のひとつ)で生まれた三世だが、母親は白人。しかも、Scottは白人家庭に生まれてこの夫婦の養子になったと書かれている。しかし、全く日本の風習の中で育てられ、箸も使うという。
 4Q残り4'57"でSaintsがぐりぐりとつなげて逆転。Saints 22 - 17 Colts。2 points conversionを狙って失敗と判定される。Saintsはこのジャッジにチャレンジし、その結果2点認められてSaints 24 - 17 Colts。俄然Saints有利になったか?
 どうやらColtsのディフェンスはDEの93番Dwight Freeneyが足を痛めているのが影響しているようでなかなかSaintsのオフェンスを止められないかも知れない。
 4Q残り4'57" ManningからR.WayneへのパスをSaintsの2年目のコーナー・バック、Tracy Porterがインターセプトしてなんと74ydのタッチダウンラン。なんたって名前が良いッ!キックも成功してSaints 31 - 17 Colts。残り時間で2TDをひっくり返すのは難しいのでは?
 残り1分を切ったところでPeyton Manningは4th down Goalまで残り5ydでパス失敗。万事休す。まさかこの点差でSaintsが44 Super Bowlを制するとは一体誰が想像しただろうか。
 New Orleans Saints初のSuper Bowl制覇!

 夜中の日テレの録画放送を寝しなにちょっと聞いたらゲストが漫才のオードリーのふたり。なんで・・・?こういうのをエンターテインメントというのだとしたらそりゃ大間違い。センスを疑う。