ほぼ足りてまだ欲 その先

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NNNドキュメント「子供たちの心が見えない…教師、17年目の苦悩」

 昨日の夜中のNNNドキュメントは小学校6年生の担任をしている男性を一年間取材して今の小学生を浮き彫りにしたドキュメント。今の小学生たちは10年前の中学校に現れた状況と一緒だと、この小学校の校長先生が感想を述べる。校長先生は「諦めちゃダメだ、ここで諦めたらおわりだ」と叱咤激励をする。それにしても堂々とその小学生がいう。「どうせ先生たちが手を挙げたらクビになっちゃうんだから」。
先生を全くバカにしてどんなことをいわれようと全く無視する。ふざけているんじゃなくてどんなことを先生が言おうが、どんな行動をとろうが知らん顔をしていて平気。授業中にごろごろしたりしている。先生が何かを話し始めると、どんどんチャチャを入れて先生の話が成り立たない。あまりにもうまくいかないから保護者を集めて話をすると、中のひとりが「担任に替わってもらいたいと娘が言っているけれど、どういうことなんですかねぇ」と無神経な発言。担任は教職に就いて以来、初めて辞めたいと思ったのだそうだ。それでも笑いのなくなった自分を振り返り、頑張って笑顔を作っていく。卒業文章の原稿の中で担任の様に頑張る先生になりたいと書いた生徒の原稿を見つけ、顔がほころぶ。
 それにしてもとんでもない状況になっているんだなぁと、小学校の教師となった友人の娘の話を想い出す。とにかく今の親がもう既に私には想像が難しい発想をもって平気だ、ということを考えると現場のむずかしさは並大抵ではない。
 昨日のTBSテレビ「東京チャンネル」ではないが、給食費を踏み倒す家庭は普通に存在するのだそうだ。生活費に困っているのではない。義務教育だから給食も義務だろうという考えだというのだけれど、そうじゃない。そんなのめんどいから良いよ、といっている様な気がする。
 永六輔TBSラジオでかつて「給食費を払っているのは親なんだから、給食を食べる時に学校が「いただきます」を強要するのは辞めろ、という投書を読み上げたことがあった。唖然として開いた口がふさがらなかったと、前にも書いた。
 そんな親が育てるんだから、子どもがこんなことになっても全くおかしくない。じゃ、そんな親はなんでそうなったのかといえば、それを育てた戦後教育第一号世代にやっぱり要因がありそうである。・・・「風が吹けば桶屋が儲かる」理論からいえば、「日本が戦争に敗れたことをきちんと決着させないできたことがこの状況を生んでいる」と云えないだろうか・・・てのは難しいか。この仮説とも云えない仮説が検証されたとしたら、じゃ、これはもう解決がつかないことになっちゃうんじゃないだろうか。