人間は昨日のトイレの話じゃないが多勢となると何をするか分かったものではない。なにしろ「みんなで渡れば怖くない」から。そういえばビート・きよしがこのせりふを云っていたあの頃は「ひでえことをいうなぁ、こいつは」と云ったものだけれど、今になってみると大して「ひどく」はないんだなぁと思えてしまう。世の中それほどどんどん行ってしまうという物なんだね。政治の方だって、多勢が武器となる最後の最後までそうやって押しきっていくわけで、なにもかもその論理で終わらしていけばいいんだと思っているようだ。下手をすると予算案を通したけれど、その財源は決まらないという部分が出てくるらしいね。ところで、こうした一般庶民に予算案を詳しく説明してくれるチャンスというのはどこかにあるのだろうか。こうして考えてみると（どうせ見せて貰ったって私にそれを理解することのできる力があるとはとても思えないけれど）、この歳になるまで、予算案の総金額を新聞紙上で見たことはあるけれど、その中身が昨年と比べてどこが違っていて、10年前とどこがどう変わってきているのかという点を知ったことがない。どうすると分かるのかも知らない。
