ほぼ足りてまだ欲 その先

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児童養護施設

 今朝方寝ながらラジオのスイッチを入れて、テレビの音声を聞いていたら真夜中なのにドキュメンタリー番組の様子である。テレビ朝日が月曜日の深夜2時40分から毎週放送しているのは「テレメンタリー2008」という番組だそうだ。日本テレビは日曜日の深夜0時55分から「NNNドキュメント'08」という番組がある。TBSでいえば日曜日夕方の「報道特集」がこれかも知れないが、水曜日の深夜1時55分から「CBSドキュメント」がある。こうしたドキュメント番組は総じて世の中の主流の人たちを取り上げて「幸せ!幸せ」という番組にはならないし、逆に政府与党・霞ヶ関のやり方が生み出してきた、あるいは無視してきた事象を取り上げることになる傾向が大きいからなかなかスポンサーがつく訳がなく、こうした夜中に時間帯を設定してようやく体面を保つ、ということになる。
 昨日の「テレメンタリー2008」は「 空っぽの心に陽が昇る〜児童養護施設の1年」というタイトルで全国で3万人いるといわれている児童養護施設で暮らす子どもたちに焦点をあてたものだった様だ。親から離れて暮らすしかない子どもたちはこうした施設で18歳になるまで育つ。かつて「孤児院」と呼ばれた施設に革命的な変化はなかなか起きない。本当の親ではない施設の職員は必死になって彼らを育て共に暮らしていくけれど、本当の親にはどうしても成れる訳ではない。そして、ここでもやはり福祉施設の職員が置かれた立場での例外ではなくて、世の中の平均を大きく下回る賃金で賄っている。
 人を対象とする仕事はきれい事では終わらない。表面を取り繕ってもそんなものは簡単に見破られてしまう。自らの全人生をさらけ出して対応するのでなければやり抜いていくことができないのは火を見るよりも明らかだ。にもかかわらずこうした仕事に従事している人たちの収入を聴くと唖然としてしまう。
 先週民主党の代議士たちが国土交通省関東地方整備局に出かけていって「ここに出しなさいっ!」と指揮命令系統を無視してたった一人の職員が450万円ものタクシー代を使った根拠を目の前に出せと要求した。関東地方整備局の職員は「お見せできない」と突っ張った。衆議院の笹川議院運営委員長は、20日自民党の会合で、「テレビカメラを連れて、いかにも無駄遣いが行われているようなパフォーマンスがあった。議員としての品位を守る必要がある」と批判したと報じられている。
 ずっと前に彼らのタクシー代について報じられているにもかかわらずその明細を出せと云う要求に対していつまでもすらっと呆けている国土交通省にその日があるのは明確だ。「批判する」など盗っ人猛々しい。そんな金を何を根拠に使ってきたのか、国民の目の前に晒してみろ。福祉施設に働く人たちの収入を考えると、こうした公務員のすらっとぼけたツラを許すことができかねる。