私は気がついたらテレビに向かってぶつぶつ言っているタイプで自分でそれを我慢していられない。だから私がテレビを見ていると周りにいる人は黙り込む。うるさいなぁ、いい加減に黙って見てろよ、という視線をじわじわと感じる。だからテレビは概ね一人で見るか、そうでなければ音声だけを自分の部屋で聴いていたりする。
ところが地デジに切り替わってしまうと今現在アナログのチューナーで地上波テレビの音声を捕まえている環境はお釈迦になってしまう。そうなるといよいよテレビで見るしかなくなるのだけれど、それは家庭内に波風を起こすことになる。技術の進歩はそれまで確立されていた生活に変化を生み出す。またそれに対応する術を見つけながら暮らすことになる。これがダムを無理強いされることで変更を強いられた生活をまた変更していかなくてはならない住民の負担に相当する。
その話とデジタル化の必然性を詳しく説明することの必要性と話は別だ。どうも未だにデジタル化の時期と状況については説明が繰り返されるけれど、それで何が起きてどんな利便性があるのかの説明は繰り返されているように思えない。
