ほぼ足りてまだ欲 その先

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佐藤雄平 プルトニウム 20mSv

 鉢呂前経済産業大臣の舌禍事件と称される辞任劇に絡んで「原発大推進マスコミ」陣営の一角である日本テレビがニュースでこのように述べている。

 福島第一原子力発電所の事故現場周辺を「死の町」などと表現した鉢呂前経産相の一連の言動について、福島・佐藤雄平県知事は12日、「言語道断だ」と厳しく批判した。
 佐藤県知事は、「NEWS ZERO村尾信尚キャスターとの対談の中で、鉢呂氏の一連の言動について「新内閣で最初の視察地が福島第一原発事故福島県で、福島県の現況の厳しさをわかっていただいたはずなのに、あのような発言(「死の町」)があったというのは、本当に、私自身はやっぱり悔しい思いでした。言語道断だ」と述べ、厳しく批判した。
 また、鉢呂氏の後任に起用された枝野新経産相については「とにかく迅速に仕事をしてほしい」と述べた。< 日テレニュース2011年9月12日 23:54 >

 忘れてはいけないのはこの佐藤雄平なる原発利権集団の末席を汚している(汚れきった連中の端くれ)男で、佐藤栄佐久前知事が原発利権グループのいうことを聞かずにプルトニウム導入に反対して葬り去られた後で、ぬけぬけと今の地位に就き、就任するや福島第一原発3号炉でのMOX燃料導入をたちどころに許可した男である。
 福島第一原発の事件以降、年間の許容被曝量を20mSvに引き上げたのはこの男が要望してそうなったといわれている。しかし、鉢呂前大臣が就任してから直ちに元の1mSvに戻した。なにゆえ突然この期におよんで適正化されたのか、不思議でならなかったのだけれど、それが鉢呂の考え方だったと知った。原発利権軍団の中枢ともいうべき霞ヶ関に、その適正化を意図した大臣がやってきたことは、彼等にとって必ず絶滅させなくてはならない事態だったということだろう。
 鉢呂は東京新聞副主幹の長谷川のインタビューに答えて自分から辞意を固めて野田総理に逢ったといっているけれど、野田には慰留する動きがあったとはいっていない。野田自身に対しても何らかの圧力があったと考えるべきだろう。
 野田は15日の参院本会議で「任命した責任は私にあり、失われた信用を取り戻すため、原発事故の収束、被災者支援にまい進する」と述べている。これは「原発利権軍団の力に私は屈しました」と宣言したと受け止めるべきだろう。
 佐藤雄平は「言語道断」といっているけれど、「言語道断」なのはその佐藤雄平自身であって、彼は福島の子どもたちの被爆を最低限管理しようとして動いた形跡は全くなくて、むしろ福島の子どもたちの被爆によるダメージの可能性には目をつぶって、「福島は大丈夫だキャンペーン」をしていたといっても良い。そういう意味では枝野経産大臣とまさにうり二つな思想の持ち主だったといって良い。
 菅直人政権は石つぶてを持って追われたけれど、実はその石を投げつけていた人びとは原発利権軍団のお先棒を担いだのかも知れない。私達は彼等利権軍団が福島を、日本を、全地球を犠牲にしても自分達の利権を守ろうとする驚くべき思想を明確に否定しなくてはならない。
 19日の反原発行動にこの国の国民がどれほど反応するのか、注目したいと思っている。