今日のNHK BSは大いに堪能させて貰った。
“「蝶々夫人”は悲劇ではない〜オペラ歌手岡村喬生80歳、イタリアへの挑戦〜」
最初はすでに80歳になったという岡村喬生がイタリアで夏に開かれるプッチーニ音楽祭で上演される「蝶々夫人」の日本考証及び日本人出演者のプロデュースをし、現地に乗り込む話。
彼もいっているけれど、私もこのオペラが一体いつまでこんなちんぷんかんな日本の描き方で上演されることが許されるのか、なかなか情報が行き渡らない制作時、つまり百年前ならいざ知らず、すぐにもこんなのおかしいじゃねぇかとわかるようなものを直さずにやっているのかと不思議でしょうがなかった。だから、そんな蝶々夫人なんて見たくもなかった。それと同じようなことを岡村が頑張って申し入れる。
しかし、主催者側がいってきたのは、プッチーニの孫が断じて受け入れないのだというのだ。多分彼女が著作権管理者なんだろうか。そうでもなかったらそんなケチをつける権利があるとは思えない。
私はこの頑なさに呆れ果てる。根底にあるのは彼らの東洋人に対する頑迷な見下し目線だとしか思えない。
大体、坊主の名前が「ぼんぞう」だよ。なんだ、それって。わけのわからん祝詞をあげて満足している。正しいものに置き換えていくべきに決まっているじゃないか。
彼らにこの前のプラハ国民劇場の「Jacobin」を見せてやりたい。ぶっ飛んで気を失うというものだ。
それでも、この舞台装置は素晴らしい。