うちの大学の図書館はこれまで分散していて、学部ごとに建物を持っていたといっても良いくらいだった。それをさすがに統合したいということになってまたまた建物を建てている。そのたびに寄付しろ、寄付をしろと四六時中いっていて、寄付担当の窓口なんてのがあるくらいだよ。
そのくせ、その肝心の図書館なんて、全く卒業生の利用に関しては邪魔者といった感覚でいる。それはどこの学校もそうなのかも知れないが、地域や卒業生に開かれた図書館という感覚を持つことを「前例」がないから考えられない。実は離れたキャンパスの図書館はかつて地域住民に開かれていて、素晴らしく先進的な試みだったのに、いつの頃からかぱったりと門戸を閉ざしてしまった。
職員がどんどん公務員化することによって私学といえどもどんどん閉鎖的になっていく。今の時代、余計な行動をすることは危険を呼び込み、自ら不安定化を招くと理解されかねない。
もう「自由の学府」なんて概念は吹っ飛んでいるのだけれど、そもそも「自由の学府」なる概念とは一体何だったのだろうか。