ほぼ足りてまだ欲 その先

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末期的症状

 昨日出先から地下鉄に乗って帰ろうと駅構内の売店(あ、今ではキオスクとかいうのかな?)の前にさしかかると、夕刊紙の垂れ紙に「前原、安住、玄葉 維新か」と書いてあった。あぁ、また与太書いてやがんな、どうせフジだろうと思って無視していたら、どうやらあれを書いたのは日刊ゲンダイだったみたいだ。
 もはや民主党は崩壊寸前で、身から出た錆といえばそれまでだけれど、いくら何でもほんの数ヶ月前まで政権を担っていた政党がこんなにボロボロになるなんて世界の歴史をひもといてもそう簡単に見つけることは難しいのではないかという気がする。
 二大政党で切磋琢磨(?)している豪州ではかつてそれまで首相であったジョン・ハワード自身が次の選挙で落選したというドラマティックな展開があった。その後保守党は政権を取り返せてはいないけれど、崩壊して雲散霧消しているわけではない。日本の民主党は今正に雲散霧消してしまいそうだ。というか、確実に雲散霧消するだろう。
 どうしてこんな事が起こったのだろうか。民主党が政権を自公連立政権から奪い取ることに至った理由はなんだったのだろうか。それまでの政権が長期にわたり、国民の価値観からずれて現実から外れたところでやりたい放題だったことに堪忍袋の緒が切れたのではなかったのだろうか。これからは地に足の付いたところで、机上の空論ではなくて、概念的な恐怖に駆られるのではなくて、考えようということではなかったのだろうか。
 特別会計の中に紛れて国民のために本当にならない金の動きがこんなにたくさんあるのをそのままで良いのか、それまでの既得権益を守ることのために使い放題の税金の流れを見直そうじゃないか、本当に必要なところに税をシフトしようじゃないかという思想が本当に実現して欲しいという願いではなかったのか。
 それが消費税がどうのこうのといいだしたあたりから話がこんがらがってきた。そのうちに地震+津波+原発事件が起きてしまってから対応が見えなくなってきた。
 しかし、それまで長きにわたりこの国を国民の眼の届かないところで美味しく料理してきたのは一体誰だったのかという点がこの大惨事の前でものの見事にどこかにすっ飛んでしまった。同じ顔をして前よりももっともっと既得利権集団のための論理を振りかざす集団に、まるで赤子のように絡め取られてしまっているのは一体何事なのか。
 この国の選挙民はいったいどうしちゃったのか。これではスケベ爺にへろへろと投票しているヨーロッパの某国となにも変わらない。あの戦争で人が逃げられない標語で縛り付けた軍事政権が一緒に手を繋いだ理由がわからないでもないと今時思うのは偶然か。
 アベシンゾーに騙されるな。