ほぼ足りてまだ欲 その先

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姑息

 東京電力福島第一原発放射線汚染水の貯水地下タンクから水が漏れだしていることが判明したと夜中に発表したんだそうだ。東電は悪いことがある時は必ず真夜中に臨時の記者会見をする。
 貯水地下タンクといっても、これはLNGのタンクのように地下を掘りこんでステンレスのような比較的酸化しにくい金属を用いて外殻を構成して作ったようなタンクではなくて、地下を掘ってそこに防水シートを何層にも土やコンクリートと重ねたものでどこかが破れたらもちろん中に入っている液体がしみ出すのは当然である。
 この考え方は実は放射能汚染水のタンクの為に初めて作られたものではない。ゴミの埋め立て地では多くの場合こうした防水シートを使って何層にも重ねて作る。それでも、それだけのことをしてもこのゴミ埋め立て地からは汚染水が漏れ出すのが常識である。もちろん自治体はそんなことを認めてはいないけれど(認めたら大変なことになってしまう)、実はこの埋め立て地から漏洩しているだろうということは業界では当然のこととして受け止められている。
 だから、この地下掘り込み、防水シートタンクは必ずこうした問題が現出するのは時間の問題だったはずだ。
 あのバタバタの中で、完璧な汚染水貯蔵タンクをすぐさま建設することができなかったであろうことは容易に想像が付く。そのままジャァジャァ海に流していたらとんでもないことが起きていたはずで、(まぁ、実際にそんなことが結果的に起きているわけだけれど)この際しょうががないという言葉が出てきてしまいそうだ。

 だから!だからぁ!こんな設備を私たちは建設してはならないのであり、こんな危険を冒してまでこの種のプラントを動かしてはならないのだよ。
 それを何の問題もないかの如く無表情に「貯水槽の標高は比較的低いので、汚染水が地下水に混じって、約800m離れた海まで流れることは考えにくい」に説明する東京電力にこの種のプラントを管理する能力は全くないというべきだろう。
 それでも、「安全が確認されたプラントは再稼働する」だなんてどんなバカがいえるというのかね、アベシンゾー!?