ほぼ足りてまだ欲 その先

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風に聞く評判

 どうも国会でも新聞紙上でも「風評被害」という言葉をきちんと捉えていない状況が横行している。
 風評ってのはとにかく人のうわさってことだから、それによって引き起こされる被害ということだから「根拠のない噂のために受ける被害」と認識するべきだよね。つまり、ちゃんとした証拠もないのに、みんながそれを勝手に決めつけるものだからよく知らない人たちまでがどんどん決めつけて該当する人たちが泣きを見るってのが「風評被害」でしょ。じゃ、そんな事態が起きたらどうするのかといったら「〜だからそれはみんなが言っているようなことじゃないんだよ」と権威ある人がバックグラウンドをはっきりさせて納得させるってことが必要なんじゃないの?
 いつだったか「貝割れ大根風評被害」ってものがあったじゃないの。忘れちゃったかな?全国各地の貝割れ大根が怪しいってなっちゃった。あれは完全に「風評被害」だった。
 3.11事件以降、食品に対する国民の不信感は相当大きい。なんでなのか。主に野菜に関して(もちろん水産物もそうだけれど)、なにがどれほど放射線によって汚染されているのかという客観的で信頼に足る情報がないというのは非常に重要だ。
 分からないのだからできるだけ大きい範囲でこれを避けたいという心理は多くの消費者に湧くだろうというのは当然の推定であって、それを想像して明らかにしていくのが行政の役割だ。それをやらずに、「闇雲にそれを避けるのは根拠のない風評に惑わされているんだ」と断じる国会議員というのは、レベルとしてあまりにも、悲しいまでに低すぎる。農家があの3.11事件の余波で生産物が売れないと嘆く側に立つのであれば、じゃ、どれほど影響がないのかを消費者に明らかにしなくてはならない。
 今のやり方を見ていると、闇雲に現地に人を呼び戻し、闇雲に「大丈夫」を国民に刷り込むだけだ。
 科学的根拠がないのではなくて、科学的にものを考えるという思想がない。山下某の様に直後に「おかげで有名になって良かったね」だなんて発言できる男が県立医大にいるということだけでおかしいということがわかる筈だ。