ほぼ足りてまだ欲 その先

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萬年筆

 何故なのか分からないけれど、「あなたは今何かを書く時に何で書きますか?」と聞くと「万年筆」と答えるのが格好良い、というニュアンスが巷に溢れている。(ん?こんな事前にも書いた様な気がするなぁ、ま、良いか)。それもやっぱり話題はペリカンモンブランという話になるみたいだ。でも伊東屋丸善なんてところに行くとあれだ、これだと数々の名品と呼ばれる万年筆が並んでいて、結構お客さんが店員さんに相談している。ほぉ、こんなに今でも万年筆がもて囃されているのかと思うとなんだか不思議な気がしないでもない。
 かくいう私も万年筆そのものは大好きだし、万年筆で書きやすいノートというものがノートの横綱(今時こんな表現する奴はいないか)と思っているからそんな概念に駆られているんだろうけれど、実は殆ど万年筆なんて使わない。万年筆を一体いつ使うのかといったら年賀状の宛名書きだけだ。まぁ「だけ」ってことはないけれど、パイロットのペン先の太い万年筆をそれに使っている。他には偶に誰かに葉書を書く時くらいだろうか。しかし、そんな時はLAMYぐらいしか使わない。
 ところが保阪正康氏のレクチャーを聴きに行く時とか、かつては大学の授業に参加した時なんぞはペリカーノJrとかヨーロッパ系の鉄ペンの万年筆でカリカリとまるでむしゃぶりつく様にしてメモしまくっている。それを帰ってきたらスキャナーで読ませてしまう。それって意味がない様な気がしないではないけれど、とかくどこかへいってしまうので確保しておくという意味を持たせている。
 そして、日頃何かを書き留める時はどうしているのかというと殆どがキーボードだ。多分原稿をたくさん書き続けている人たちはキーボードに決まっているだろう。まさか今でもすべて手書きなんだという原稿書きって殆どいないんじゃないだろうか。それこそ効率が悪すぎる。いや、いるかも知らんな。だって、「何をいっているんだね、書くという行為は自分の魂を込めるということで、そのためには原稿用紙に万年筆で自分の文字で書かなくてはそれはあり得ない!」といったら格好良いものなぁ。