ほぼ足りてまだ欲 その先

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 「そして男たちはナガサキを見た〜原爆投下兵士・56年目の告白〜」
初回放送日:2001年8月9日 放送時間:44分 2002年アメリカ国際フィルムフェスティバル クリエイティブエクセレンス賞受賞
 1945年9月に長崎に原爆を投じた爆撃機のクルーがその長崎を訪ねていたという話を発掘したNHKのドキュメント番組。
 ただし、この時期には既に原爆によって亡くなった市民の遺体はすべて片付けられていて、彼らはその上被爆者に会うこともなかった。「これで戦争が早く終わる役割を果たした」という彼らの自負心は本当の言葉なのか、あるいは二つの原爆投下に関するアメリカ人の定型的な言い訳によって自らに救いを与える方便なのか。
 アメリカ人にとっては「あのsneak Pearl Harborへの仕返しだ」という言い訳を撤回するわけにはいかない。そんなことをしたらピューリタンとしての自責の念に駆られ続けてしまう。
 戦争が終わってから68年経つが、毎年この時期になるとアメリカから、日本軍兵士が身につけていた「武運長久」なぞと書かれた日の丸が返ってくる。多くのアメリカ兵が、殺した日本兵の身体から、若気の至りで、はぎ取って戦利品として持ち帰ったものを「遺族に返して欲しい」と希望するからだ。
 このドキュメントが放送されたことを私は知らなかった。今月いっぱい、こちらで見ることができる。YouTubeでも見ることができる。
 このドキュメントに出てきて語った元のクルーはもう既に他界していることだろう。
 タイトルの数字は長崎での爆弾投下の照準点を示す。