ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

独演会

 昨日は友達から誘われて柳家我太郎師匠の独演会に王子駅傍の北区の施設、「北とぴあ」のつつじホールへ行った。ここには1300席のさくらホールの他、多目的のホールがいくつもある。かつてはプラネタリウムがあったそうだ。そういえば区の施設でのプラネタリウムが流行ったこともあった。
 つつじホールは定員が402席、これが8割方埋まっていたように見えたから300人は入っていたように思う。毎回お客さんが良く入る。
 我太郎師匠の噺は「新聞記事」と「笠碁」。「新聞記事」はそういえばずいぶん前に誰かで聞いたことを思い出した。元はといえば関西の噺だとウィッキペディアで読んだ。そこには関西から持ってきたのは昔々亭桃太郎だと書いてある。桃太郎といったら柳家金語楼の兄弟だったなぁと思ったら、金語楼が兄だと。やや、てっきり桃太郎が兄だと思っていた。しかも、二人の間には三遊亭金時という噺家もいたらしい。私が子どもの頃は桃太郎も金語楼の映画やテレビにも出ていたから見ていたが、そういえばもうずっと思い出したことはなかった。こうして考えると今の世の中はすごいなぁ。みんながみんな情報通になっちゃうから、昔話になっても年寄りが必ずしも知っているわけじゃないのだ。
 そういえば一緒になったお寺さんに「なんで節分の豆まきって、お寺でも神社でもやるんですかねぇ?」とお伺いしたら、それを聴いた40代が「あれはねぇ、節句の行事ですからねぇ、宗教に関係がないんですよ。端午の節句だって、五節句の一つですからね」と教えをいただいたくらいだ・・・私が知らなさすぎかなぁ。しかし、これもウィッキペディアにお伺いをすると、節分は「雑節の一つで、各季節の始まりの日(立春立夏立秋立冬)の前日のこと」と書かれていて五節句とは関係がないらしい。てぇことは毎年他に三回節分が来るわけで、他の三回はどうして話題にならないのだろう。そういえば欧州には夏が来たという日にお祝いのフェスティバルが開かれるところにたまたま遭遇したことがある。
 閑話休題、前座さんは春風亭一朝門下の九番目の弟子、一猿くん。八番目の一花くんには何回か遭遇したことがあるけれど、今や十番目がいるんだそうだ。総領弟子が今の柳朝で、二番弟子が一之輔だ。これだけ弟子を抱えているのも珍しい。一猿くんは「松竹梅」。この噺の落ちを思い出さなかった。婚礼の宴でしくじって逃げ出した三人のうち梅吉がとっ捕まっちまう、「あ、梅さんなら、お開きになって帰るだろう」ってんですな。つまり、梅だから開くと。すぐにはぴんとこないんですな、やり方によっては。
 仲入り前は「ボードビル やまけいじ」ってんです。客席の扉から現れて、塩ビ管でまず笑わせる。ペットボトルネタ、最後は身体に音階のベルを取り付けて演奏するという奇想天外ネタ。元はといったら役者出身、パントマイマーだっていうんだから、変わった経歴。
 とり前は正楽門下の紙切り、林家楽一くん。
 打ち上げにまで参加して、うちに帰ったらもうそろそろ「NNNドキュメント」の時間。前から興味を持っていた福一に関して東電の記者会見に一番多く出席している吉本所属の芸人、アコーディオンと針金の『おしどり』マコ・ケンのふたり。発する質問は常に的を得ていて、すっかり飼いなされてしまったマスコミの連中どころか、フリーのジャーナリストを遙かに上回る専門家となっている。おかげで酔っていたはずなのにすっかり、正気に返ってしまった。毎回、この番組には教えられる。この番組とTBSテレビ・土曜日の「報道特集」と、テレビ朝日でいえば「テレメンタリー」(日曜日早朝)くらいが民放でまともな番組といえようか。他は安倍晋三自公維政権の提灯番組しかやっていない。