ほぼ足りてまだ欲 その先

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弾よけ神社

 日本テレビ系の唯一の良心番組といえば、日曜日の夜中に放送している「NNNドキュメント」。先日の放送は山口放送の制作で山口県山口市徳地岸見557にある三坂神社、別名弾除け神社を取り上げていた。日清・日露戦争の際、武運長久を祈願した人が全員無事に帰還したことから、日中戦争から以降も写真を奉納して多くの人が無事を祈ってきたそうだ。しかし、先代の宮司の時から、それをお返ししてきた。毎年、終戦記念日に当代の宮司がその写真を収めた棚に向かって、祈り、童謡「ふるさと」を歌って奉納する。
 それでなくてもこの歌に弱い私は、この唐突な宮司の歌に、胸に詰まってしまった。
 そういえば武運長久を祈るという形で弾に当たらずに帰ってきますようにという祈りの以前に、まだ徴兵制度が始まったばかりの頃には、徴兵で引っ張られませぬようにとお祈りする神社もあったんだと、保阪正康の話で聞いたことがある。もちろん戦時体制になって、自分だけ兵役から逃れるとは怪しからんと非難を浴びる結果となったそうだけれど、一般庶民の考えだったら当然、兵隊に取られたくはなかっただろう。「兵隊に取られる」という表現を使っていたくらいだもの。