ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

菖蒲

 城東地区でいうと堀切の菖蒲園が有名だ。なんたって東武線の駅名にちゃんとあるくらいだ。そこへ行くと江戸川の河原にある小岩菖蒲園というのはこれまでほとんど知らなかった。京成線の京成本線の小さな「江戸川」という駅を降りると駅前に看板は出ているし、なんたって駅前の通りには菖蒲を描いた看板が掛かっているというくらいで、菖蒲で有名らしい。線路沿いに川の土手を上がると、いっぺんに河原が広がって一気に晴れ晴れとした思いになる。
 株分けした時期が区画ごとに分かれていて一年目の区画はまだまだ新鮮で丈も低い。四年目の区画にはたっぷりした花が咲いている。その種類たるや、もうわけがわからんくらいにあって、それぞれに名前があって、江戸時代から盛んだったのだろうというような名前になっている。その辺が朝顔みたいだ。
 そんなにまだ人が来てないなぁと思うけれど、それはこれがまだ満開じゃないからだろうか。私から見たらもうこれで十分だというくらい。
 高そうなカメラを抱えてしゃがんでいるおじさんが奇妙な行動に出た。花に池の水をぴしゃぴしゃと投げつけている。要するに菖蒲の花に水滴をつけ、それを写真に撮りたいらしい。それを「演出する」とでもいうんだろうか。
 帰りは蔵前橋通りまで出ると、市川駅から新小岩行きの京成タウンバスが20分おきに来るからこれに乗ればシルバーパスが有効。これで四つ木駅で降りる。四つ木が古い町でありながら、駅舎はとっても新しいのは、なんでだろう。橋の架け替えの時に、駅舎が高架になったらしい。そろそろ20年ほど経つらしい。それでもどうしても街全体が古いから面白い雰囲気が残っている。
 押し上げで電車を降りれば、これで160円で済む。ここからバスに乗って帰れる。バス方向へ行こうとしたんだけれど、スカイツリーの下にあるsolamachiで昼飯食っていこうか?ということになった。
 そういえばスカイツリーができたばかりの頃、このビルの食べ物屋さんは軒並み行列だったから一切その気になったことがない。じゃ、玉秀でその噂の親子丼を食べていこうかということになった。上がってみると、誰も行列していない。挙げ句に外に立っている看板を見ていると、暖簾の下にニコニコしたお嬢ちゃんが立っている。しかし、たかだか親子丼が1500円もする。逡巡していたんだけれど、そのお嬢ちゃんに見つめられていることに耐えられなくなる。近寄っていくと「ただいま、カウンターのみでございまして、先払いになっております」という。カウンターはどうでも良いけれど、その「先払い」ってなんだよ。どこかのデパートの今はなき大食堂みたいだぞ。それも食券があるわけじゃないところがまだ悪い。中に入るとシャキシャキしたというか、マニュアル通りらしき受け答えのお嬢ちゃんが小さな声でぼそぼそ早口で喋るものだから何をいっているのか良く聞き取れない。年寄りには無理だ。
 で、肝心の親子丼なんだけれど、いや、甘い、甘い!こんな親子丼が人気があることにはとても理解ができない。その上、この親子丼には箸は提供されない。なんとスプーンで食べる。子どもじゃねぇんだから、箸くらい出せば良いと思うなぁ。この店が人気で、人形町の店には今でも行列ができることが信じられない。学食の親子丼で十分だ。
 気分を沈める鎮める為に歩いて帰ってきた。7,900歩にしかならなかった。