ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

かんぽ

 NHKの報道によると、日本郵政が記者会見をしたんだそうだ。
 18万件の疑いがある保険契約のうち、調査委員会の報告では全てについて調査が終わったわけでもないのに、調査報告しているってのもひどい。「顧客に不利益を与えた可能性があるとして会社側が内部調査を進めてきたおよそ18万3000件のうち、これまでに14万8000件について顧客の意向確認が終わった」といっている。なんで全部終わってないの?
 かつて、小泉と竹中平蔵が日本の郵便システムを民間に売り飛ばすまでは、何しろ郵便局といえば、一つの拠り所であって、権威を持った存在だった。地域での集まりがあれば郵便局長というのは上座に座る存在だった。だから、爺婆は必ず信頼をしておった。ましてや民間企業になっているにもかかわらず、毎朝もう一つの権威であったNHKの浅野番組に出ていたイノッチを使って「かんぽはお客さんに優しく対応」を売り宣伝した。
 報告書によると被害に遭った契約者のおよそ32%が60代、およそ30%が70代、およそ10%が80代で、正に年寄りを狙ったことが明白だ。
 この不完全な報告書でも、如何にターゲットを絞った営業をしてきたのか、わかりやすい。それなのに、そんな経営をしてきた責任者がイケシャァシャァといなおってきた。
 2018年4月にNHKがこれを取り上げた時に「かんぽ生命と日本郵便は「すでに把握済みの過去の事象が取り上げられたにすぎず、不適切な募集を抑止する施策によって着実に成果があがっている」とNHKは説明。
 2018年6月下旬以降も金融庁に対して、経済合理性がない可能性のある契約のサンプル調査を行った際も「ほぼ全件で顧客の意向に沿っている」などとする調査結果を報告していたとも、NHKがいっている。
 つまり、興銀の超エリート街道をまっしぐらだった長門正貢社長は未だ、引責辞任を表明しておらず、定番の、この危機を乗り越える責務云々かんぬんと逃げを打つ。
 NHKの続編放送に圧力をかけてやめさせた、元郵政事務次官だった副社長の鈴木康雄もまだそのままじゃないのか。
 首相が首相だから、こんな連中が「なんで俺だけダメなんだよ」と思っているだろうことは容易に想像がつく。