ほぼ足りてまだ欲 その先

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野球

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 今年はついに高校野球の全国大会は両方とも中止になった。テレビは高校球児が可哀想だ、3年生はもうこれっきりでとても気の毒だ、とつたえている。泣き崩れる高校球児たち、が映し出されるんだろう。何しろ春夏両方とも新聞社が主催みたいなもんだから、取り上げられ方は尋常じゃない。バトミントンのインターハイについてこんなに取り上げるマスコミは全然見当たらないにもかかわらずだ。ま、検証したわけではないけれど。
 高校生の野球は日本では大袈裟に取り上げられすぎる。だから「私の青春は野球」だという少年たちがこの国にはゴチャマンといる。そこから先も野球しかない。プロへ行くチャンスをつかむのはほんのわずかで、他の少年たちはそこで辞めてしまうか、大学、あるいは専門学校にまで野球専門学校へ行く。野球ばっかりの人生だ。少しく偏りすぎていないだろうか。クラブ活動の域を遙かに超えている。野球進学である。この大会がなくなると、スポーツ推薦枠の入試対応がなくなってしまうという。「全国大会出場」がそうしたスポーツ入学の資格のひとつになっている。
 米国のスポーツ・スカラシップも異常だ。しかし、一定のレベルを保つ大学では、学業がついてこられない学生については4年間の活動後は放り出されてしまって、それが大きな問題になっていたりする。おいしいところだけ吸い取って、吸い殻を捨てるみたいだ。日本ではそれはないけれど、野球さえやっていればどうにかなってしまう大学は少なくない。それを囃すマスコミには大きな責任がある。
 だいたい、この延長線上にある社会人野球も非常に不思議な存在だ。ほとんど仕事なんてしていないのに、企業の名前を背負って野球をしている。女子のバスケットボール、バレーボール、その他のスポーツだってそうだけれど、だったらプロリーグだと割り切れば良い。クラブチームにするべきではないか。不思議な世界だ。