誰もいない

　いつものように西隣の区立図書館に、借りに行く。

Ansel Adams' Yosemite: The Special Edition Prints

　モノクロの写真だけれど、素晴らしい。特に滝の写真が、多分もっとも水量の多い時の写真のようで、それはそれは大迫力だ。

　「予約があります」と云って図書館利用券を出したら「あら、これ、北隣の区の利用券ですよ！」と云われてしまった。いつかこういうことになるだろうとは思っていた。写真集を鞄の中にしまう前に持参のビニール袋を取り出して「雨ですからね」と包んだら「ありがとうございます」と云われた。それが云われたくてわざわざ取り出して見せたみたいで、ちょっと気まずい。

　池の公園は今はなにも花が咲いていないし、何しろあれだけたくさんいた鴨やバンやカモメたちが全くいなくなってしまい、池の水面も寂しい。ポツポツと咲き出した紫陽花を見つけ出しては写真にする。もう数年使っているカメラの、接写モードがあるのを今更見つけて、写真にする。今年は何もかも早くて、タチアオイももう4-5本咲いている。これだけ、何もかも例年に比べて早いと、酷暑の到来も早いのかも知れない。