近所にあるいくつかのスーパーのうち、アメリカのWALMARTに買われた西友はお惣菜の種類が大変に豊富で、魚の煮付けだって、数種類あって、一体これでやっていけるんだろうかと心配になる。しかし、それだけ、周囲のひとり住まいの人たちには利用者が多いようで、キャッシャーで見ていると、ひとりで買い物に来た人が多いような気がする。押し並べてお惣菜は良い値段がするんだが、自分で一から作ることを思えば便利だ。
とはいえ、多くの高齢単身者にとっては種類よりも距離のようで、うちから一番近いスーパーではわが集合住宅の単身住民にはよく逢う。彼等は運動代わりの散歩を兼ねて買い物に来るようで、昼も夕方も毎回そのスーパーへ買い物に行く。つまり、彼等にとっては全くの冷蔵庫代わりなのである。
昔だったら、向こうからやってきてくれた。豆腐屋も笛を吹きながら自転車を押してきた。酒屋はなにかいらないかと聞きに来た。クリーニング屋すら洗濯物を自転車の後ろの大きな籠に入れて運んでいた。さすがに八百屋、魚屋、肉屋は来なかったけど。乾物屋という商売はなかなか面白かったが、豆の煮付けはここの係だったよ。店頭に寒天の四角い棒が刺さっていたりした。品物の形態はドンドン変化する。
買ってきたお惣菜は、総じて味が濃い。わが家の調理は塩分、糖分控えめで、健康に良いはずだ。といいながら、遅ればせの柏餅。
