ほぼ足りてまだ欲 その先

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明治安田生命

 保険金不払い1000件の責任を取って社長が辞任。辞任ということは免職じゃないんだからといっていわば退職金に相当するようなものを支払うんだろうか。それって、引責辞任とはいわず「やらずぶったくり逃げ」というんじゃないのか(ちなみに給料については4月-10月は無給ということになっている)。国会での質疑やら明治安田生命労働組合協議会なるもののビラをみると保険金部長だったらしい下平さんという方は退職金に加えて転身支援金まで支給されたらしいから、会社にとって見れば「まぁ、これまでは良くやってくれた」とでもいうようなものなんだろう。そりゃ保険会社ができるだけ支払わないように頑張るんだから儲からないわけがない。
「毎日新聞」によれば「「詐欺無効」(保険金詐欺)以外の理由で保険金を支払わなかった2004年度中の契約5000件のうち1500件を抽出調査した結果、90件以上・約7億円分は本来支払うべきだったことを明らかにした」ということであるからこれから単純に類推すると単年度に300件ほど、20億円以上を支払うべきだったということができようか。「同社は2001年度までさかのぼって調査を進めており、単純計算すると不払いは4年間で計1000件以上・約90億円に達することになる。また、入院給付金の不適切な不払いが、2005年3月までの6年間で64件・1億3500万円あったことも明らかにした」とも報じられている。
 金子亮太郎社長は「経営側の指示や組織的関与はなく、不正は営業現場の独断だったとの認識を繰り返した」と報じられているわけで、これは「うちの社員が馬鹿ばっかりで」といっているわけだ。そうだとすると現場の責任者は社長が「不正」を犯したといっている人間に対して退職金を与え、転身支援金を与えたということになる。優しい企業なんだなぁ。よくこの会社の現場社員が黙って居るなぁと感心するというか、あきれていたがこういう優しい企業だからなんだ。昨日のシンポジウムではないが(実際にはこんな議論はいかがなものかとは思うけれど)、一杯給料をもらっている人たちにとってはどうでも良いことなのかも。お客さんにも優しくしてあげれば良かったのにね。
 「全容が解明されるのが10月だろうからそれを終えて年内に辞任するつもり」なんだそうだ。テレビ朝日だったかのニュースではこの金子亮太郎社長は、責任を持つ役員二人が辞任した後、子会社の役員(?)に就任していることについて聞かれ、それはそれはご丁寧な口調で「一応それでけじめがついたわけです」とコメントした。「共同通信」は5月30日18時57分の記事で「元保険金支払い部門担当専務の平田滋氏は関連のビルマネジメント会社に、元取締役法務部長の上山一知氏は本社の法務関係業務に、それぞれ嘱託として勤務」していると「2005年3月期決算発表の席上で、山本芳夫専務が記者団の質問に答え」たと報じているものである。居直りである。恥を知らない、という点では人間的に明らかに破綻している。金子亮太郎氏は「株式会社ニコン」の6月29日付の役員一覧の中に新任取締役として記載されている。