ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

脱税

 死んだ中内功の次男で元福岡ダイエー・ホークスのオーナーだった中内正容疑者(50)が生前に贈与された約5億5000万円を申告せず、贈与税約2億7000万円を免れた疑いがあるとして、さいたま地検に逮捕されたと各紙が報じている。どうやら田園調布にあった先代の自宅と自分の自宅を売却した際にその売上金のうち先代のものをそのまま借りた、という形にし、借金返済に充てたが、そのままにした、ということのようである。
 一体どこからこの生前分与分がしれたのかと不思議な気がしたのだけれど、法人税法違反などの罪で公判中の経営コンサルティング会社社長の八木宏之被告(51)の捜査の過程で判明してきたらしい。
 この話を聞いて想い出したのは2004年11月に明らかになった話だけれど、新日鐵の元会長を務めた斎藤英四郎の長男・斎藤英樹・新日鉄元常務が遺産約16億3000万円を隠し、相続税約9億8000万円を免れたという事件だった。
 この時斎藤英四郎の遺産は全部でなんと38億9200万円にのぼったといわれていて、そのうちの半分に相当する16億3000万円は無記名の割引債だったという。同族経営ではない、上場された企業の元経営者が死んだ時にこれだけの遺産を残していたということに驚かざるをえなかっただけでなく、無記名割引債という隠し財産を作るためだと思われていた形で残っていたことには本当に驚いた。
 原典にあたらないのだけれど、斎藤英樹は「東京地裁で懲役1年8カ月、罰金1億6千万円の実刑判決を受けたようだ。その後どうなってどう確定したのかについてはなかなか見つからない。
 これに較べると中内の方はガラガラと中内グループが崩れ落ちていっている過程での出来事で、なんとなく苦渋に満ちた決断が垣間見られる気がしないでもないが、もしこれが事実であれば、立派な法律違反である。

なお、斎藤英四郎は1990年に勲一等旭日大綬章を受章している。

その他:「出版社「ぎょうせい」の元社長藤沢玄雄の相続税違反のケースでは11億円の脱税金額において実刑懲役2年、罰金2億円で刑が確定。

大阪では李初枝・李淑子の姉妹が父親の相続財産約75億円のうち約59億円を申告せず、相続税約28億円を脱税

大阪「トモエグループ」の西井良夫が父親が残した遺産約51億8千万円のうち約24億8千万円を脱税。大阪地裁の判決は懲役4年、罰金7億円。