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ジョン・ハワード

豪首相は評価 安倍首相と会談 2007.03.14 朝日新聞
 ハワード豪首相は13日の阿部首相との会談で、従軍慰安婦問題について「豪州でも敏感な問題だが、河野談話を継承し、お詫びの気持ちを持ち続けるという安倍首相の前向きなコメントを高く評価したい」と述べた。これに対し安倍首相は「河野談話を継承し、慰安婦の方々の心が傷つけられたことにお詫びの気持ちを持ち続けることに変わりはない」と答えた。

 言葉というのは便利なのだ。
 Fairfax系の豪州紙、The Ageは日豪安全保障共同宣言の調印について触れているものの、米国の下院で証言したアデレイド在住、84歳のJan Ruff O'Herneの言葉を引きながら、この共同宣言は米国以外に太平洋地域で結ばれたすくない、意味のある宣言であるが日本が過去を認識しない限り、本物とはならないと結んでいる。日本国内での報道のされ方、保守陣営の受け取り方は米国下院の決議案というのがそれほどの意味を持たない、あるいは幾つも決議されていてあまり重いものではないという解説をよく聞く。また、如何にその報じているマスコミがある種の偏りを持っているといっても、あの戦争については戦後日本が心の底から謝罪している雰囲気を確実に受け取ることができる状況を見たことがないという印象は彼らの心の底にいつまでもひとつの澱となって淀んでいることは間違いがない。しかもそれは国内にいて、国内のマスコミ報道に接している限り、ほとんど窺い知ることができない。そして、国内に暮らす以上、それは別段どうでも良いことになる。なにしろ、そんなニュアンスを少しでもあらわす人間が周囲にいたら徹底的にやっつければ終わるわけだからだ。ところが他国に暮らしているとそれでは終わらない。日本国内で通用する価値観、倫理観、理屈といったものがいくつものそうした観念の、ホンの小さなひとつにしか過ぎないからだ。それを放り出して行こうとするのであれば、またまた鎖国していくしかないのだろう。オーストラリアにとっての日本は数少ない輸出超過の相手国である。すなわち上得意の帳場客なのだ。しかし、このままのペースで対中国貿易が増加していくとこの先はどうだろうか。