ほぼ足りてまだ欲 その先

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まだ39歳

 桑田真澄の話は本当に感動したなぁ。本当に通用しているのかどうかは私のような素人には全くわからないけれど、とりあえずシーズンはじめに靱帯断裂なんて致命的な怪我をした人間が、いくら人手不足のチームだとはいえメジャーのマウンドに立ったんだからね。しかも、途中の乗り換えの空港ロビーで「背番号がどうやら18番らしいですよ」と聞かされて、思わず感涙にむせんでいたのを見た時にはアンチ巨人の私としては初めて桑田を自分の側に引き寄せてみることが出来たといっても良い。
 高校時代に今の早稲田の斉藤のように騒がれ、早稲田に進学するという話だったのか、早稲田出身の社会人チームの監督がその企業の宿舎に彼を泊めていた時に巨人が指名するという噂が飛んで報道陣が殺到したのがもう20年以上前のことになるのだろうか。彼の全盛期の投球をメジャー相手に投げさせてみたかった。
 張本勲東映フライヤーズのやりたい放題、最後はどうしても巨人でやりたかったんだろう広角打法とやらの解説者は日本のプロ野球の選手がどんどんメジャーに行ったら日本のプロ野球はどうなるんですか!かぁっつっ!というけれど、そんなことよりやっぱり松坂がボンズを三振させるのを見た方がなんぼか面白い。やっぱりワクワクしなくちゃ面白くない。ダルビッシュも田中のマー君もどんどんメジャーにいって欲しい。そして真っ向勝負を挑んで見せて欲しい。
 どうやら野茂英雄は肘の手術からの回復が思うように進展していないようで、今シーズンの復帰を断念し、来期にかける積もりのようだ。丁度一年前にホワイトソックスのトリプルAをくびになってから今はどこにも所属していない。彼もまた今年8月で39歳を迎える。
 私の39歳の年は、ある企業で丁度面白い時期を終え、ふるわない事業部に転属になった頃かも知れない。成熟しきってしまい、マーケットも八方ふさがりの状況だったから、ちょっとでも商売の話があると出かけた。するとどこでもあっちこっちに商売敵の影が幾つもチラチラするという始末だった。一年もその商売をやらないうちにそのグループの半分ぐらいの人間が、余剰人員の中に組み入れられてなんでも良いから新しい事業を何か立ち上げろといわれ始めた。多分売り上げの約8割を占める事業部からは早く分離してしまいたいと思われていたのだろう。そもそもその企業のそれぞれの部門は元々は違う企業だった。それをそこから遡ること半世紀ほど昔に合併したものだった。中にはあの合併が間違っていたんだという声もあったけれど、そんなアホなぁという気持ちで一杯だった。この頃だ、私たちは給料を10%無条件でカットされていた。組合員は組合の手前があるからそんなことは出来ない。その頃の組合はそれほど力をきちんと発揮していたというわけだ。しかし、中途半端な管理職は誰も支えてくれる奴なんている訳じゃないから会社からの通達一本で、「このたび苦渋の決断」なんてことを書かれ、なんと10年近くもカットされ続けたのだった。結局今考えてみるとこの辺から先を見越して動くべきだったんだろうと今になってようやくわかる。こんなこったから役人なんかになれるわけもなかったんだから儲からなくてもしょうがないか。そういえばあの頃声をかけてきた外資系の会社はその後どうなったんだろうか。
 桑田も、そして野茂もひとつの節目を迎えている。
 ところで多田野数人は現在SacramentoにあるAuckland A'sのトリプルA、River Catsで2勝2敗、防御率4.72 34回1/3という状況。ところでこのRiver CatsとA'sの間を行ったり来たりしているハワイ生まれの23歳、Kurtis Kiyoshi Suzukiというキャッチャーがいるらしい。River Catsでは今シーズン55試合に出場して打率.280という記録が残っている。多田野が2敗目を喫した頃にまたメジャーに上がった。