山口元厚生相事務次官夫妻が殺されてしまい、同じく元厚生事務次官だったという吉原某というひとの奥さんが重傷を負ったという事件があったのだそうだ。同一犯だという読みもあるらしいけれど、そうでないかも知れない気配も感じる。もし同一犯の年金がらみの恨みによる殺人事件、殺人未遂事件だったのだとしたら、あまりにも激しい執着心にちょっと普通じゃないものを感じる。それぞれの次官経験者の退職金が8000万円をこえるとか、生涯収入が7億円を超える、なんていう話を聴けば聞くほど、こんなぐずぐずの年金状況をそのままにしておいてのその恵まれた状況はあまりにも許せないものだと感じるのは止められない。しかし、宅配業者を装って扉を開けさせて滅多刺しにするという犯行はあまりにも異常だ。なにか洗脳され、それが直情的に高められてしまった、自爆テロリスト的な匂いを感じさせる。なにかおぞましいことがどこかで進行しているんだろうか。
だからといって現在のズルズル、グズグズの年金状況をそのままに放置してきた人たちの責任がこの事件によって薄められるわけではないのはいうまでもないし、彼らをこんな常軌を逸したやり方で解放してしまった犯人は直ちに取り押さえられなくてはならない。
ところでたくさんの退職金や生涯報酬をもらったご本人たちはいったいどう考えているんだろうか。
- なにも自分ひとりじゃない。
- 大学受験から頑張ってみんなが遊ぶ時も遊ばずに将来に備えて勉強をして大学に合格し、大学でもあんなにたくさんの『優』をとり、夜を日に次いで勉強をした結果、あの役所に入省できたのであり、それだけの努力をして同期を蹴散らかしてやって来た結果として、ようやく到達することができたんだから、多少の仕事の不備は目をつむるべきである。やることをやったその結果なんだよ。こうならなかった奴はやるべきことをやらなかったからなんだよ。俺のどこが悪いんだ。
- 他の誰も返したりなんてしてないし、そんなの理由がないよ。仕事を多少さぼったからって何が悪いんだよ。おまえだって上司が書けといった手紙を書かなかったじゃないか。
- 人間がやることだ、なんでも間違いってものはあるんだよ。
