ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

小沢不起訴

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体陸山会」の土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は21日、検察審査会の「起訴相当」議決を受けて再捜査していた小沢氏について「元秘書らとの共謀を認定するだけの確証は得られなかった」として再び嫌疑不十分で不起訴処分とした。(東京新聞2010年5月22日 朝刊)

 多くの大手マスコミは小沢一郎のこの事件がただ単に「政治資金収支報告書への記載が一期ずれていた」というだけの事件であるということを報ずることなく、「政治資金収支報告書の虚偽記入」という表現をしていて、元秘書だった石川議員の逮捕容疑の中にあった「ジェネコンからの裏金疑惑」についてもそれが否定されている件についても全く触れていない。
 東京新聞の上記記事でも、一連の「政治資金収支報告書の虚偽記入」事件について、大久保秘書、石川議員の容疑は充分だけれど、小沢一郎との共犯を証明する証拠が見つからなかったのだ、という論調だ。
 つまり「不起訴」の中身は証拠がないけれど、充分に怪しいと検察が判断しているという内容になっている。
 で、例の検察審査会に訴えを起こしたといわれながらその実態が全く報道されずにいる「市民団体」は多分また二回目の訴えを起こすだろうと見られていて、そうなると自動的に起訴されるという法になっているらしい。
 未だにこの「市民団体」の中身がなんなのかを明白にしない殆どのマスコミはそんなことをしてしまうと、彼等の常套手段であるかなり暴力的な、それでいて官憲に守られたデモを掛けられてしまう恐れを感じているし、なによりも検察権力によって取材現場から排除されてしまうことを恐れている。
 それに何よりも今小沢をたたかなければ、時流に乗り遅れるし、支持率20%前後の内閣を守るのは負け犬に与するようなものだという判断が働くわけだろうか。大手マスコミといってもテレビが特にひどく、新聞は今や反民主党であって、大本営広報機関なのだということを視聴者、読者は認識しておかないとまたぞろ族議員が跋扈する社会に戻ってしまうぞ。
 この国のマスコミは官僚がやりたい放題をする社会がやっぱり一番だと思っているということになる。米国のFOXと同レベルでしかないじゃないか。マスコミ出身者諸兄の奮起を促したい、これで良いのか?誰も彼もが自民党公明党連立政権の時には問題にしなかったことを問題にしているのを見ていると、どう見ても自民党公明党擁護マスコミでしかなくて、まるで自民新報と聖教新聞のように見えてくるけれど、これで良いのだろうか。
 小沢は妙に曖昧な表現しかできないところに弱点がある。政治倫理審査会をやるんなら、なぜ堂々と「もちろん公開にして貰って構わない!」と断言しないんだ。「公開でも非公開でも・・」なんて表現じゃなくて。