ほぼ足りてまだ欲 その先

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10 TOP 10

 昨日の深夜のことなんだけれど、NHK BS-hiをつけていたら「AFI'S 10 TOP 10 AFI'S 100 YEARS・・・100 MOVIES」というものをやっていたんである。アメリカ映画の10のジャンル(アニメ・ファンタジー・SF・スポーツ・ウエスタン・ギャング・ミステリー・ラブコメディー・法廷劇・時代劇)のベスト10を選んだ、というものでAFIというのがAmerican Film Instituteのことで、設立から40年というのである。ま、年数としては大したことはない。しかし、全部のハリウッド映画が対象になっているんだから、大したもんだ。
 驚いたのはキャスターのひとりにカーク・ダグラスが出てきちゃったことなんである。彼は1916年生まれということになっているからすでに94歳ということになるんだけれど、本当に本人なんだろうかと思うくらいだ。息子のマイケル・ダグラスだって今年でもう66歳になるというくらいのものなんだから。(そのMichale Douglasが喉頭ガンにかかっていて放射線治療を始めたところだとDavid Lettermanのテレビに出てきて話したんだそうだ。)
 でもって、どの部門だったか忘れちゃったんだけれど、Meryl Streepが主演した映画で「A Cry In The Dark」という1988年の作品が取り上げられていた。どうやら日本では未公開の映画のようで、この映画をネット上で検索してみても、引っかからない。
 実はこの映画は実話に基づいていて西豪州の観光地、ウルル国立公園で自分の娘がディンゴに連れ去られたとする事件が下敷きになっている。日本では殆ど報道されていない事件だけれど、豪州では知らない人は誰もいないというくらいに有名な事件である。1980年に生後9週間の娘を連れていわゆる「エアーズロック」地区にキャンプに出掛けた夫婦が、娘を見失い、慌ててキャンプサイトを探し回るとディンゴが逃げていくところを見たと証言したのだけれど、世間はそうは見ない。母親の狂言で、実は自分が娘を殺したんだろうと。1982年、殺人罪無期懲役を言い渡されたものの、証拠不十分だとして1987年に逆転無罪となるが、世間はそれから先も「推定無罪」なのに過ぎないんだという扱いをし続ける。ま、今の日本でいったら和歌山カレー事件の林被告か。尤も彼女の場合は「推定有罪」になってしまっていて、正に反対だ。
 この事件のことは知っていたけれど、これが映画になっていて、しかも主演がメリル・ストリープだったとは知らなかった。