ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

ムバラク辞任

 今朝、午前1時頃、ムバラクが辞任したという知らせが駆け巡り、BBCもCNNもカイロから生中継がずっと続き、エジプト国民が大騒ぎをしている場面がずっと続いた。しかし、日本のテレビもラジオもそんなことは知っちゃいない状態で、NHKの総合テレビに至っては松本人志を延々と放送し続けていた。BSでも何も起こることはなく、放送が終わっている教育テレビでも何も起きない。ラジオではどうかというと1時台にようやくTBSがバナナマンの番組を中断して速報として告げた。
 NHK総合テレビは2時になってようやく現地からのレポートを含めてこれを告げるに至った。世界標準からは遙かに遅れている報道システムの中に私たちは暮らしている。ま、記者クラブなんてものが延々と存在している不可思議さに未だに気がつかないマスコミ界が自分達の市政に気がつくわけがないのは仕方がないということか。どうやら日本のグローバリズムなんてものは多分こんな具合で浸透しないから、TPPなんて無視しておけばいいのだよ。鎖国鎖国
 twitterでは何よりもニュースが「在住邦人」の安否を何よりも優先して告げるのも、エジプトについてはあとからの報道になるのも繋がりが大したことがないから当たり前だという意見も書かれている。だから、鎖国鎖国
 NHKの報道によるとスイスでは「独裁者が不正に蓄財した資産の場合には、各国に返還する手続きがこれまでより容易になる法律が、ことしに入って成立したばかり」で、「ムバラク氏とその家族、それに側近がスイス国内の銀行などに持っているとされる、すべての資産で、今後3年間にわたって凍結する」ことになったそうだ。一体、どれほどの金額になるんだろうか。人間の欲には限りがないのである。私の欲なんて可愛いもんだ。
 ところで、英国の新聞、The Guardianが今回のチュニジアとエジプトの反権力闘争のきっかけがsocial network serviceという報道が拡がっているけれど、その根底には両国共に労働者達の組合闘争という下敷きがあることを無視してはならないと報じているそうだ(こちら)。私たちの国の労働組合のずるずるな現状を見ると、日本の労働者は本当に悲惨な状況に置かれていることに絶望する。なにしろこの国の労働者は本当に企業側との闘争に立ち向かおうとすると、その前に実に形骸化されてしまった労働組合と自称している奴らの高い壁を崩さなくてはならない。