ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

クリスマス街の中編

 今年はクリスマスの前日が土曜日で、当日が日曜日でなんだか非日常的でなくてあまり面白くない。毎年クリスマスには帰りに築地木村屋のずっしり重いアンパンを買って帰ってくるのだけれど、それだって平日だから開いているわけで、今年のように日曜日だとパン屋も休み。家に帰るとなんで買ってこなかったのかと聞かれるくらいだ。
 帰路、街を歩いていると、もう既に門松の建っているビルもあるし、街にはお飾りを売る露店の準備も万端整っている。もう既に売っている露店だってある。先週銀座松屋の前に出ていた社会鍋が今日は日曜日だというのにでていなくて、その代わりにあの黄色い手書きの看板を持ってスピーカーから「悔い改めなさい!」と押しつけがましい声が流れてきた。
 街はもう早く大晦日になれといっているかの如くみんなが早足で歩いている。早足で歩いていないと一人だけサボっているような気がして、いけないんだけれど、それもまた平日の昼間にみんなが働いているのを見ながら上野のガード下で一杯呑んでいるかの如き気分となれてこれまたよろしい。

 日本橋丸善の文庫売り場でいくつかピックアップ。

「宗谷」の昭和史―南極観測船になった海軍特務艦 (新潮文庫)

「宗谷」の昭和史―南極観測船になった海軍特務艦 (新潮文庫)

 いわずと知れた初代南極観測船(これだけが海上保安庁所属で、これ以降は海上自衛隊所属の南極観測支援艦)だけれど、これはどう見てもTBSのキムタクのドラマ「南極物語」に相乗りしようというんで文庫化された企画だろう。タイトル通りにこの本は「南極」に焦点があるのではなくて、三転四転したこの船の生涯を描いているんだから、5章までは南極に関係がない。6章になってようやく南極の話になるのだけれど、キムタクのドラマよりなんぼか生々しい。
 取り上げられているのかどうか知らないで買ってきたのだけれど、ほんの一カ所に親父の名前が出てくる。原典の本を捜してみたいものだ。


おひとりさまの老後 (文春文庫)

おひとりさまの老後 (文春文庫)

 やっぱり先日の光文社新書に刺激されてしまって、こっちも買った。なんだかまた上野千鶴子の罠にはまりつつある。

日本人の戦争―作家の日記を読む (文春文庫)

日本人の戦争―作家の日記を読む (文春文庫)

 元はといえば2009年の出版だけれど、ドナルド・キーンでもあるし、いくつかの関連日記も手にしていることがあるからやっぱり読もうかと。

NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか 戦中編

NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか 戦中編

 「戦中編」なんぞというタイトルのものが出ていたことは知らなかった。